東京とロンドン、個人的に思うそれぞれの暮らしの長所と短所

日本では生まれてから東京に26年間、イギリスではロンドンに5年半住んできた人間として、2つの都市で生活して感じたそれぞれの長所と短所をシンプルに書き並べてみようと思う。

要は、「日本とイギリスのそれぞれの長所と短所」ってことなのだが、「ロンドンに住むことはイギリスに住んでいると言えるのか、と時々考える」という記事にも書いたように、東京とロンドンしか住んだことがないので、あえて都市に絞って比較する。どちらも国の首都で、大都市であるから、比較対象としては妥当だろう。

もちろんこれは私個人の感じたことであって、人によって得た経験や物事の受け止め方、何を長所・短所と感じるかは違うから、まったく異なる意見の人もいると思う。また今後、私の考えが変わる可能性もある。現時点の、一個人の感想としてお読みいただきたい。また、私は日本とイギリスどちらも好きなので、どちらかを特に持ち上げたりけなしたりしたいわけではない。

「さまざまなイベントや最新の情報、ものが集まる」など、共通事項は外した。あくまで二都市の差を書き出してみたかったので。

東京(日本)の生活

長所

  • 郵便や宅配制度、電車などすべてのインフラサービスがほぼ信頼できる(時間を守る、ものを紛失しない、決められたことが決められたとおりに行われる)。
  • 業者がバックレない。
  • 衛生面の基準が高い。あととにかく道が綺麗。午前4時の渋谷や歌舞伎町なんかは確かに汚いが、昼間でももっと汚いエリアはロンドンに多くある。
  • 電車の交通網が便利すぎる。
  • 眼科とか皮膚科とか、直接専門の科の医者にかかれるの素晴らしい。
  • クーラーが至る所にある。
  • 露天風呂や温泉の存在。
  • ご飯が安くて美味しい。

短所

  • 長時間労働やサビ残などのブラック労働環境。
  • 就業中への人の態度にとても厳しい人がいる(勤務中水を飲んでたり食事してたりする人を見るとクレームを入れるとか、そういうようなこと)。
  • ↑に関連して、全体的に他人のことをよく見ている人が多い、ちょっと相互監視感がある……気がする。
  • コンビニやファーストフード店などのカジュアルなお店にも高いレベルの丁寧さを求める。
  • 紙の書類、FAXなどアナログなツールの利用が多い。あとはんこね。
  • キャッシュレスがもう少し進んでほしい。日本もここ数年でだいぶキャッシュレスにしようとしているみたいだけど。イギリスみたいに交通系カードも、ショッピングも、カードでの割り勘も、1枚のカードかアプリでできたらいいのに……と、この便利さを知っていると思ってしまう。

ただ、長所で書いた部分を実現させるために生まれた短所もあるから、ジレンマでもある。それはイギリスでも同じだけど。

ロンドン(イギリス)の生活

長所

  • 土日に仕事をすることを求められない(もちろん職種や状況に応じて例外はある)し、1~2週間の長い休暇をとるのも普通なので遠慮せず休める。
  • 他人が何をしていようが皆気にしていない(気づいていないのかも)。
  • 接客業の人は全体的に日本よりリラックスして働いていると感じる。座りながらレジ売ったり、飲み物飲んだり、時間があるときは雑談してたり。
  • ロンドンは特に多国籍な街なので、文字通り世界中の人・文化と出会えて面白い。
  • 無料で楽しめる娯楽が多い。
  • 政府レベルでも民間でもデジタル化が進んでいること。居住権申請の一部プロセスをアプリでできたり、契約書もデジタル記入でOKだったり。楽。
  • はんこがいらない。
  • キャッシュレス社会。日常生活で現金を使うことはほぼない。各銀行は専用アプリを持っており、ほぼすべての機能はアプリで使えるので、店舗にもほぼまったくと言っていいほど行かない。
  • どの銀行でもATM利用が無料。

短所

  • インフラは信用できない。
  • 電車は遅れる。バスももちろん遅れる。毎回というほど多くはないけど、そこそこの頻度。
  • 宅配不在時に荷物が隣人に預けられるシステム。
  • 業者はめっちゃバックレるし約束を守らない。
  • クーラーがお店や交通機関にない。
  • 専門の科の医者に最初から直接かかれない。
  • 汚い道が多いのと、衛生面にやや難あり(個人的には病院で土足なのと、一般的にマスクをする習慣がないのはどうかと思う)。
  • 連絡しても1度では返信をくれない企業や人が多い(具体的には、仕事での取材の申し込みや、不動産への問い合わせ、オンラインサービスでのカスタマーサービスへの問い合わせなど)。
  • 仕事では会社から通勤費用が支給されないのが普通(日系企業は出るところもある)。
  • 古くなくても、なんか壁の表面にひびとかムラができている家が多い気がする。なんだろう、塗装の素材とか技術の差……?
  • 露天風呂や温泉がない(ゼロではないが、数える程度しかない)。ついでに言えば住居の浴室は基本ユニットバスなので洗い場がない。
  • すごい地味なことなんだけど、バスルームにコンセントがない。髪をバスルームで乾かしたいけどできない。

あと、これは短所ではなく文化的に当然の違いなのだが、イギリスには神社やお寺がないので、たまに恋しくなってしまう。大晦日とかね。代わりに教会はドカドカあるので、ちょっと静かな時間を求める時にはたまに行く。


と、現時点で思いつくことを思うままに書いてみた。書き漏らしているものもあるかも。

イギリスの短所も、書いてみたら結構不満持っているんだな私……と思うが、今までの生活で諦めというか慣れというか、順応している自分もおり、まあ本気で困っていて嫌だなと思うものはそんなにない。あと、おおざっぱな性格だからか、「まあ、しゃーない」と思うことも往々にしてある。

この「しゃーない」についても、思うところを今度書きたいと思う。

異文化暮らしには、ある程度の慣れと「ま、しょうがない」が大事という話
一つ前の記事で、イギリス生活の長所と短所をずらずらと書いた。 どの国に住んでも長所と短所はある。日本人として日本の社会システムや生活の良い点に慣れていると、イギリスでは、「なんでこんなことがー!」と叫びたくなってしまうこともある。 ただ、私はこの国で暮らしていて感じる不便さや欠点のようなものの中で、本気で我慢できないほど嫌いでしょうがない、というものはあまりない。口では愚痴ることもあるし、...