【レポ】キューガーデンのクリスマスイベント「Christmas at Kew」訪問

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ロンドン・イギリス生活

先日、ロンドンにあるキューガーデン(キュー王立植物園)のクリスマスイベント「Christmas at Kew」に行ってきた。毎冬恒例のイベントだが、訪れたのは初。

あまり事前情報を得ずに行ったのだがなかなか面白く、行って良かった~と思ったので、画像と動画付きで中の様子を少し紹介していきたい。

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毎年11月~1月に行われる「Christmas at Kew」

毎年11月半ば~1月上旬のクリスマス時期に行われているこのイベントでは、広大な植物園の中にこの期間限定のデコレーションやイルミネーション、プログラム、アート作品、マーケットが出現し、歩きながらそれらを楽しめる。

今年(2021年)の会期は11月17日~2022年1月9日。夜間限定のイベントで、通常の昼間の入園時間とは分かれている。イベントの営業時間は午後4時~10時。ロンドンはこの時期、日没が午後4時半くらいで、夜が来るのが早い。

注意点

レポの前に、今後行く人のために今回行ってみてわかった注意点を書いておこう。

  • 大変人気のイベントであるためチケットがなくなるペースが速い。期間が結構あるからと油断してはいけない。予約が開始されたら早めにチケットをとるべし
  • 敷地内のレストランやカフェに入らない限り、基本数時間外を歩くことになるので寒さ対策をしておくこと。私が行った時は一気に寒くなった日で、極寒の中2時間くらいずっと歩くことになった。とにかく防寒、大事。

クリスマス仕様になったキューガーデン内

私たちは午後5時に入園した。すでに真っ暗で、園内のイルミネーションがキラキラと光る。広大な園内を自由に散策できる昼間とは違い、このイベントでは特定の順路が定められていて、それに沿って歩く。

順路の歩道には、こんなプロジェクションが定期的に映し出されていた。

家族にも人気のイベントなので、子供向けのイルミネーションも多く、入ってからしばらくは「ただ可愛いイルミネーションがあるだけなのかなあ、20ポンドも払う価値はあったのだろうか……」と思いながら歩いていた。

だが、歩いているうちに、そうでもないことがわかってきた。

公園内はとにかく広いのだが、その広い敷地とさまざまな木や植物を生かしたインスタレーションやデコレーションが次々に出てくる。さまざまなイルミネーションアーティストたちの作品が見られるのは楽しい。

しかし寒い。この時は気温2℃しかなく(まだ11月なのに……)、着込んでいても歩き続けても寒さが軽減されることはなかった。

必然的に(?)、順路内の至る所で出てくる屋台でMulled wine(マルドワイン=ホットワイン)を買うことになる。少しスパイスが効いていて、温かくて、ほっとする。

個人的にはこのマルドワイン片手にマーケットやイベントを回るという行為が、冬の野外イベントの醍醐味というか、その時しか味わえない風物詩的な感じで好きなのだ。

 

音楽もエリアによってさまざまに変わる。この動画を撮った場所では定番の「ジングルベル」の曲が流れていた。周囲の木には、光が雨粒のように降り注ぐイルミネーションが施されている。

子どもたちと触れ合うサンタさんもちゃんといた。

本物の炎が揺らめく、大量の蝋燭が設置されたコーナー。カメラだとこの美しさがうまく伝わらない……。少し悲しげな、しんしんとした曲を聴きながら見る炎はとても良い。火を見ていると落ち着く。

しかし教会や聖堂などでもLEDの蝋燭が増えている現代で、こんなにたくさんの本物の火を見るのは久しぶりだ。しかも植物園で。感動の片隅で、こんな燃えやすいものの中でこんなに火を焚いて大丈夫なのだろうか……、などとちらりと思ったりもした。

天の川を思い出させるようなインスタレーション。光がさまざまな色に変わりながら、流れるように頭上で動く。

音と映像で魅せるインスタレーションもいくつかあった。これは3本の木の幹に投影されたプロジェクションマッピング(動画では2本しか映せなかったけど)。

全体はもっと長かったけれど、ここに収めた、睡蓮の浮かぶ池からクリスマスツリーに変化していく一連の映像がお気に入り。

まばゆい光のトンネル。真っ暗な野外だからこそ映える。

このトンネルを形作る電球は、1つ1つ花の形になっていた。細部まで芸が細かい。

軽食やドリンクを売るマーケットでは冬ならではの楽しみも

園内には、歩道上に点在する屋台に加えて、軽食や飲み物を売る屋台がいくつか集まったマーケットコーナーもある。いわゆるクリスマスマーケットの規模には全然及ばない小さなものだが、ちょっとした休憩にはぴったり。

焚き火でマシュマロ炙りができるコーナーがあったので、シャンパン&ラズベリーとチョコレートのマシュマロを買って試してみた。

焚き火はこんな感じ。ドラム缶で火が囲われていて、その上でマシュマロを炙る。じっくり串を回していると、だんだんとマシュマロがトロトロになってくるのが面白い。

とにかく寒かったので、ここは体を温めるのにもぴったりだった。

アトラクションコーナーもある

ある一角にアトラクションコーナーもあった。巨大な滑り台やゴーカート、メリーゴーランドなどのアトラクションが4~5個くらい固まっているスペース。

メリーゴーランドは、日本同様どこのテーマパークやアトラクションコーナーに行ってもだいたいある。

ここでは1頭1頭に名前がついているのが面白い。

このメリーゴーランドでは、馬だけでなく鶏もいる。

子どもの頃大好きだったのを思い出して、私も乗ってみた。乗り物はトークン制で、1つのアトラクションにつき1トークン。トークンは1つ3ポンド。私はやはり鶏よりも馬がいいので馬に乗った。

馬も鶏も顔が怖い。全体的にちょっと古めで、かっこいいメリーゴーランドだった。

上下に動く馬に乗りながら、子どもの時は、この上下に揺れる動きはずっと大きく、馬に乗った時の高さもずっと高く感じたなあ、私大人になったなあ、などと思った。まあメリーゴーランドで確認するまでもなくいい年した大人なのだが。

童心に帰るとまではいかないが、懐かしい体験ができて嬉しかった。

光とプロジェクションのショーも見られる

園内にある大きな湖では、ともすれば宮殿のように見える温室をバックに、噴水とプロジェクション、イルミネーション、音楽が組み合わさったショーが展開されていた。

そのうちの一部を撮影。曲に合わせて、噴水のパターンや霧に映し出されたプロジェクションマッピングの映像が変わっていき、無人だけれど見ごたえがあるショーになっていた。全体的に、ちょっとディズニーランドを思い出させるような雰囲気がある。

この他にも、建物に映像や光を投影させたショーはいくつか見ることができた。

キューガーデン自体素晴らしい庭園なのに加えて、さすがにこの国で重要な祭事であるクリスマスのためなだけあり、結構な力の入り具合で大人も楽しめるイベントになっていたのは良かった。特に、散策やウォーキングが好きな人、野外を歩くのが苦にならない人におすすめ。何度も言うが、寒さ対策だけはしっかりと。


キューガーデン

住所:Kew, Richmond, London, TW9 3AE

「Christmas at Kew」料金:オフピークの時間帯 £21.50/ ピークの時間帯 £26.50

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