イギリスでとてもありがたいと思っていることの1つに、「ほとんどのATMが無料であること」が挙げられる。この記事では、イギリスのATM事情について紹介しよう。
目次
イギリスのATMの機能は基本「現金引き出し」のみ
日本だと、ATMでは現金の引き出しのみならず、振り込みや預け入れなどさまざまなことができるが、イギリスでは、ATMのメイン機能は「現金引き出し」のみである。
銀行によって異なると思うが、ATMでできることは主に、現金引き出し・残高照会・カードのパスワード変更くらい。
振り込みをしたい場合は、銀行の支店窓口に行くか、銀行のスマホアプリやウェブサイトからオンラインバンキングで行う。今ではほとんどの人がオンラインバンキングを利用していると思う。預け入れは、銀行の支店の窓口、または店内に預け入れ用のマシンがあるので、それを利用する。
また、イギリスには銀行の通帳というものは存在しないので、通帳記帳という概念はそもそもない。入出金明細は、オンラインの個人アカウントで確認するか、または銀行から家に明細書を送ってもらうかして
ATM利用の際の手数料は複数ある
イギリスに銀行口座がある人の場合
イギリスの銀行口座を持っている人は、必ずデビットカードを持つことになる(イギリスでは、クレジットカードよりもデビットカードの方が普及しているのだ)。
この銀行のデビットカードを使ってATMで現金を引き出すわけだが、ATMでカードを使って現金を引き出す際には、「カード発行元(銀行)の手数料」と、「ATM側の手数料」の2種類がかかる。
イギリスの主要銀行はどこも、イギリス内での現金引き出しは手数料無料としている。RevolutやMonzoなどのオンラインバンクでも無料、または「月◯◯◯ポンドまでは現金引き出し無料」という無料枠が設けられている。
イギリスの主要オンラインバンクについてはこちらの記事をどうぞ。
なので、手数料無料のATMを探せば、完全無料で現金引き出しが行える。そしてすでに述べたように、イギリスではほとんどのATMが手数料無料なのだ。
旅行でイギリスに来た人の場合(イギリスに銀行口座がない人の場合)
旅行でイギリスに来た人がデビット/クレジットカードを使ってポンドを引き出す場合には、「カード発行元の手数料」「ATM側の手数料」、さらに「為替手数料」の3種類がかかることになる。
ただし、手数料無料のATMを使えば、カード側の手数料+為替手数料(カード会社によって異なる)のみで引き出すことができる。
街中のATMの多くは24時間手数料無料
今後有料のATMが増えるかもしれないとされているものの、イギリスでは、2019年時点で全国のATMの97%が手数料無料だ。24時間使え、日時関係なく手数料はかからない。有料の場合は、1回の引き出しにつき1〜2ポンドくらいが相場だと思う。
街中でATMが見つかる主な場所は以下。
- 銀行の支店
- チェーンスーパー
- オフライセンス(コンビニのような商店)
こちらはHSBCというメガバンクのATM。店舗内の他、こういう歩道に面した外側の壁にATMが設置されている。銀行のATMはすべて利用無料だ。
これは大手チェーンスーパーのテスコの外付けATM。主要スーパーの多くにも、このようにATMが設置されている。店舗によっては店舗内にもATMマシンあり。
こちらもほとんどが利用無料である。特に、外付けタイプだったらおそらく100%無料で使える。画像にあるように、「free cash withdrawl(現金引き出し無料)」というサインが書いてあることが多い。店舗内に設置されたATMは、手数料をとるマシンも見たことがある。
オフライセンスは、外付けであったり、店舗内にあったり店によってさまざま。ATMを設置していない店もあるので、店先に表示されている「cash withdrawals(現金引き出し)」「ATM」「cashpoint」などのマークがあるかどうか確認したほうがよい。オフライセンスの場合は、手数料の有無は店によって異なる。
また、郵便局や主要な空港、大きな駅、ホテルなどにもATMがあり、手数料の有無はそれぞれマシンによって異なる。ただ、大多数が無料であることは変わらない。
これらのATMでは、イギリスの主要銀行(オンラインバンクも含む)、主要な国際クレジットカードが利用できる。
銀行のATMでは、イギリス内の他行のカードでも引き出しができる。例えば、上の画像にあったHSBC銀行のATMでは、私の持っているロイズ銀行のカードで現金引き出しが可能。逆も然り。どの銀行のATMでも、自分の銀行カードが使えるのだ。
ただし、現金を使う機会自体がそもそもあまりない
とはいえ、イギリスはキャッシュレス社会なので、普通に暮らしているとそもそも現金を引き出さない。
ほとんどの店で、かなり少額でもカードで払えるし、割り勘もカードでできる。なので、カードがあれば現金を持ち歩かなくてすむのだ。
詳しくはこちら。
ただし、たまに現金が必要となる場面もあるので、そういう時にATMが無料で利用できるのはとても嬉しい。
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