私は動物が好きだ。生き物が好きだ。だから出会うと写真を撮ってしまう。
ロンドンの街中で、自然たっぷりの公園で、今まで出会ったものたちをここで公開する。
ブログ用に撮った写真ではないので、変な瞬間をとらえたものもあるけど、そこはご愛嬌。
一緒に観光スポットもちらほら出てくるので参考までに。
イギリス人は犬好き
犬が好きなイギリス人。イギリスでは、リードをつけたまま犬と一緒に電車に乗ることができる。
皆よくしつけがされていて、本当に大人しい。
トランクなどを売っているお店のショーウインドウにいた犬。最初は人形だと思っていたら動いたので二度見した。まるでディスプレイ商品のよう。
ウイリアム・モリス美術館に展示を見に行った時に、その入口の前でふんばるように立っていた犬。スキッパーキかな?
微動だにせずじっと美術館の方を向いていたので、飼い主が中に入っていたのかもしれない。でも普通くくりつけとくもんじゃないのかなあ? と不思議に思った。
構おうとしても他の人間には一切見向きもしない忠犬であった。顔に「キリッ」と書いてあるよう。
スーパーの前で垂れているパグ。
これは生きていないけど、大英博物館にある犬の彫像。等身大の大型犬で、骨格や姿勢、皮のしわの寄り方など、ものすごく写実的。とてもかっこいいので、大英博物館に行ったらぜひ探してみてほしい。
猫もちらほら
道にダークな穴が空いている、と思って目をやったら黒猫だった。イギリスでも黒猫は「不吉」である、という人と、「幸運のしるし」と見る人がいるようだ。
靴下をはいた美人猫。テムズ川のボートの上にいた。
イギリスの有名な首相、チャーチルの晩年の家がケントにある。バラが咲き乱れ、家庭菜園も充実している美しい庭があり、猫も数匹歩き回っている。
艶々な毛並みの上品な黒猫が優雅に横になっていた。チャーチルは猫好きだったと言われる。
このスポットは以前取材したので、日本語で情報が読めます→ウィンストン・チャーチルが愛した邸宅 チャートウェル・ハウスを征く
チャートウェル・ハウス
住所:Mapleton Rd, Westerham TN16 1PS
公園で見られる鳥や動物
以前この別の記事で取り上げた、孔雀。この公園にはたくさんの孔雀がいる。
そしてリスもいる。リスはどの公園でも見られる。かなり大きくて、人を恐れず「ごはんちょーだい」とやってくる。
可愛いけれど、噛まれないように注意。
ホランド・パーク
住所:Ilchester Pl, Kensington, London W8 6LU
ハイド・パークで見かけたガチョウの親子。春だったからか、ひながいっぱいいた。
よちよち歩くふわふわの姿が可愛い。まだうまく泳げず、一生懸命親についていこうとするのが健気。
ガチョウやアヒルも、大きい公園ならどこでも見られる。特に公園の中に川や池がある(ロンドンの公園は都心と言えどかなり広い)ところには水鳥が大量にいる。
白鳥も水のあるところならどこにでもいる。ヒナは羽が完全な白ではなくてややグレーだ。
さてここでちょっと変わった動物を。
ワオキツネザル。これはどこにでもはいない。公園内にある動物園である。
イギリスの動物園と言えばロンドンズーが有名だが、ここは違う。もう少し郊外にある無料の動物園だ。ロンドン中心部からだと、40~50分くらい。
この動物園は小さいながら、鳥や小動物、鹿などがいてなかなか面白い。
Golders Hill Park
住所:Golders Hill Park, W Heath Ave, London NW11 7QP
ロンドンの雑踏で見かけたもの
これはただのハト。別に珍しくもなんともないが、2羽で夢中で水浴びをしていたのが微笑ましくて撮った。
晴れた日だと、このように水浴びをしたり、暖かい芝生の上で垂れているハトたちをよく見かける。
都心でも住宅街には野生の狐がウロウロしている。人間の食べ物を狙ってやってくるのだ。
臆病なので人を見つけるとすぐに逃げてしまう。
イギリスの都会の狐について、詳しくはこちら。
ロンドンの中心部に野生の狐が出没。なぜ狐が都会のど真ん中にたくさんいるのか?
!?
イスラム教徒やインド系の人たちが住む、東ロンドンのあるエリアのマーケットで売られていた巨大ナマズ。
思わず5度見くらいした挙句撮影した。どこで捕られたのかもわからないし、そもそも需要があるのかも謎だ。私は一時期この近くに住んでいて、ここは毎日のように行き来していたのだが、このナマズを見たのは1回きりだった。
特別注文でも入ったのだろうか。にしても大きすぎる。全長2メートルくらいあった。そしてそんな無防備に外にだしておいていいのか、とかもう突っ込みが追い付かない。
そこら辺を歩いている他の人が一切気にかけてなかったのも不思議だった。ムスリムはナマズを日常的に食べる……?
歴史的に貴重な『資料』である動物たち
ドリー。ドリー。羊のドリー。1997年にクローン羊としてこの世に生まれ、クローン研究界に波紋を広げたこの羊は、今は剥製となりスコットランド博物館で公開され、一番人気の展示物となっている。
2003年、肺疾患を起こし、わずか6歳で安楽死させられた。6歳の羊の遺伝子からできたクローンだったので、ドリーは生まれつき遺伝子が6歳老化していたという見方がある。
スコットランド博物館
住所:Chambers St, Edinburgh EH1 1JF
クリスタル・パレス公園にある恐竜の像。1851年のロンドン万博で使われた水晶宮がこの場所に移され、1854年前後に、ホーキンズ博士が宮の周りに作った30体の像が、今でも残っている(水晶宮は火事で全焼し今はない)。
これにはものすごいドラマが隠されているのだ。
これは世界で初めての等身大の恐竜模型かつ、当時の恐竜研究の間違いが今でも残されていることに、面白みがある。
写真に写っている恐竜だが、これはイグアノドン。恐竜について詳しい人なら「あれ、自分の知ってるイグアノドンと違う……?」となるだろう。
これが現在の復元図。親指に巨大かぎ爪があるのが特徴の草食恐竜だ。これに比べると、像の方は随分どっしりとした、トカゲのような体に、親指の爪もないのがわかる。
ホーキンズ博士は、このかぎ爪が鼻の先にあったものとして復元模型を作ってしまった。よく見ると、鼻の上に角が生えているのがわかる。
なぜこんなことが起きたか
これは最初の恐竜の発見までさかのぼる。と言ってもこの像がつくられるたった30年前程度のことだ。1822年、ギデオン・マンテルという医師がイグアノドンの歯の化石を発見した。このマンテル医師は、恐竜を初めて発見した人物である。
イグアノドンは、人類に発見された最初の恐竜のうちの1つであった。
その後マンテルが世に出したイグアノドンの復元図は、鼻に角を持ち、イグアナのようなずんぐりとした体を持ち(名前の由来でもある)、体長70メートルというモンスターであった。この「マンテル型イグアノドン」はしばらく恐竜研究界を席巻した。
1849年、マンテルは病床に臥しながら、イグアノドンはそこまで大きくなくもっとスリムな形だったことに気がつくが、時はすでに遅く、ホーキンズ博士は「マンテル型イグアノドン」をクリスタルパレス公園に作り上げてしまった。それがこの彫刻だ。
この恐竜像は、恐竜研究初期の様相を伝える貴重な遺産でもあったのだ。
クリスタル・パレス公園
住所:Thicket Road, London SE19 2GA
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