英ポンドの「別の呼び方」2種類、知ってる?

2017年8月14日お金・経済, ロンドン・イギリス生活, 英語

イギリスの通貨であるポンド、GBPとも表されるが、イギリスで生活していると、別の言い方にもしばしば出くわす。

ここではそれを紹介していこうと思う。

quid(クイッド)

イギリスでは、ポンドのことをよく「クイッド」という。米ドルをbucksというのを同じ感じだ。

複数形でも形は変わらず、「20quid」などという。

ポンドに比べるとカジュアルで、いわゆる口語表現だ。もちろん、口語でポンドも普通に使われるので、クイッドを使わなくても何ら問題はない。

quidの起源

オックスフォード辞典によれば、はっきりとした起源はわかっていないそうだが、文書に残された初の記録は1661年。かなり歴史がある。

つまり、ポンドになる前のソブリンやギニーなどという通貨の代名詞にも使われていた。

有力な起源説としては、アイルランド語で「分け前」「取り分」などを意味する「cuid」という語が、イギリス軍に加わったアイルランド人によって使われていたことにより、広まったとするものがある。

もう1つの説として、ラテン語の「何」を指す「quid」から来ており、特に「quid pro quo」という語が語源ではないかとされている。これは英語だと「one thing for another」(初出1560年代)と訳され、「物を(何かと)交換する」という意味だ。

このことから、対価としてのお金のことを指すようになったのではないかと言われている。

sterling(スターリング)

実は、イギリスポンドの正式名称はPound sterling(スターリング・ポンド)なのだ。

これを略して、「スターリング」と呼ぶときがある。ただクイッドのように、「20スターリング」という言い方はしない。あくまで「通貨の種類」を表す時に使われるので、「Do you want to pay in sterling?(スターリングで払いますか?)」と聞かれたりする。

私はこの言い方を知らず、初めて空港の免税店でこれを言われて、なんのことかわからなかった。

sterlingの起源

12世紀頃、東ドイツのEasterling というトレーダーがイギリスに銀貨鋳造を伝えたことをきっかけに、この品位をスターリングと呼ぶようになり、1300年代にイギリスの法定品位となったという説が有力だが、他にも起源と言われるものがある。

イングランドに上陸したノルマン人の小銀貨を指す言葉に由来するというものだ。

古英語で「star」を意味する「steorra」に「小さい」という意味の「ling」をつけたもの、すなわち「little star」という意味だ。

言語学者の間で諸説あるようで、複数の説が未だ信じられているらしい。

イギリスにいるとクイッドはしばしば耳にするようになる。逆にスターリングはあまり聞かないので、馴染みがわかないかもしれない。

でも知っていれば、何を言われているかもすぐわかるようになると思うので、覚えておいて損はなし。