イギリスのオンラインバンクサービス「Revolut」が欧州在住者にはとても便利。特に私は、ポンドと日本円を1つのサービスで扱えるところが大変気に入っている。
この記事では主に、Revolutで日本円を使う方法について紹介する。
- 日本でのRevolutカードの利用
- ポンド→日本円への両替
- 日本円→ポンドへの両替
について説明していく。
この記事の情報は2021年2月現在のものです。今後変更になる可能性もあります。
目次
Revolutとはどんなサービスか
Revolutとは、いわゆる銀行口座としても、プリペイドカードとしてポンド以外の他の通貨もチャージして使えるオンラインバンクだ。イギリスで難関である住所証明がいらずに開設できる、移住者にはありがたいサービス。
Revolutの詳細なサービス説明はこちらの記事の1番目に書いているので、知らない方はまず読んでみてほしい。
Revolutは欧州在住者向けサービス(※2020年に日本でもサービス開始)
このRevolutはイギリスだけでなくEEA圏、スイス、オーストラリア在住の人なら登録できるサービスなので、他の欧州国在住の人でも使うことができる(登録には、ビザなど合法で在住しているかの証明が必要となる)。
ポンドだけでなく、ユーロやドル、円を含む多数の通貨に対応している。ここでは、イギリスでこのRevolutに入会してサービスを使っている人向けに使い方を紹介していく。
2020年に、ついに日本在住者向けのサービスもスタートしたので、日本在住の人でも登録できるようになった。
実際に日本でATMや支払いにRevolutを使ってみた
海外在住者が一時帰国する時の悩みのタネの1つは、現地通貨をどうやって日本円に変えるかである。
実は「Revolut」だと、アプリ上でポンド・ユーロ(他の通貨も可)→日本円の両替ができ、またRevolutのデビットカードも日本で使用できるという。
Revolutのデビットカードは、以下の用途に使うことができる。
- 店でのカード払い
- ATMでの現金引き出し
日本でも同じようにこれらの機能が使えるのか、実際に一時帰国した時に試してみた。
店でのカード払い
お店では、普通のクレジットカード、デビットカードと同じように使えた。ちなみに、カードの種類はVISAなので、VISA対応のお店ならどこでも使えるはずだ。
また、日本円を前もって両替していなくても、Revolutカード内に何らかの通貨が入金されていればそのまま日本円で支払いができるのがとても便利だ。
- 日本円をRevolut内に持っている場合…自動的に日本円から支払い金額が引かれる。
- 日本円をRevolut内に持っていない場合…その時持っている他の通貨(私の場合はポンド、ユーロ)を使って、日本円で支払いが行われる。レートは支払い時に自動的に計算される。
これは、ATMから日本円の現金を引き出す時も同様である。
日本で使う際はRevolutカードの設定に注意
Revolutカードは、デフォルトのままだとセキュリティ上タップ、スワイプでの支払いがオフになっている。日本ではカードはスワイプ式で払うことが多いので、この設定をオンにしておかないとエラーになって支払いができなくなる。
ATMでの現金引き出し
ATMでの引き出しも、セブン、ファミマ、ローソンのATMではすべて使うことができたが、コンビニによって手数料がかかるところとかからないところがあった。
※手数料の金額など、こちらの情報は2019年の一時帰国時を参考にしています。変更になっている可能性があります。
- セブンイレブン……引き出し1回につき、〜1万円は108円、2万円以降は216円の手数料
- ローソン……引き出し1回につき108円の手数料
- ファミリーマート……一部は引き出し手数料なし、一部は引き出し1回につき〜1万円は108円、2万円以降は216円の手数料
というわけで、現金引き出しにはファミマをまず試してみるのがいいと思う。ただ、今後これらの仕様も変わってしまうかもしれない。
アプリで簡単にポンド・ユーロ→円に両替
通貨両替の方法
これは実際の私のRevolutの画面。
例えばポンドを他の通貨に両替する場合、ポンドのアカウント(この208ポンドは、私の他のイギリスの銀行口座と紐づけてチャージしたもの)の画面で、金額の横にある赤い両替マークをタップ。
するとこのような両替画面になる。両替したい通貨(ここでは日本円)を選択し、両替したい金額を入力すると、両替後日本円でいくらになるかが見られる。ここでは100ポンド分両替した時の計算。
中央にはその時の為替レート(インターバンクのレート)も表示されている。
私はユーロも持っており、こちらを積極的に使いたかったためまずは試しに同じようにして100ユーロ分を日本円に両替してみた。
これが両替後の日本円アカウントの画面。下の履歴に「100ユーロ分の両替」という履歴が見える。
事前に両替しておくメリットは?
ポンドなど他の通貨から直接日本円の支払いや現金引き出しができるのであれば、日本円に前もって両替しておく必要はないのでは? という疑問が生じる。
実際、わざわざ日本円に両替しておく必要はないだろう。事前両替の唯一のメリットといえば、「良いレートの時に日本円に両替しておきたい」という場合。いいレートの時を見計らってその時にまとめて両替しておくと、少し得するかもしれない。
【逆バージョン】日本円→ポンド・ユーロの両替について
ではこの逆、日本の銀行にある日本円をRevolutで使うことはできるのか。
日本円をRevolutにチャージする方法
結論から言えば、Revolutを使って日本円のチャージ、日本円からポンドへの両替もできる。
まず、日本円をRevolutのアカウントに入れる場合、以下の方法が使える。
- 銀行送金(※イギリス版Revolut)
- 銀行送金(※日本版Revolut)
- カードで入金
銀行送金(※イギリス版Revolut)について:いくらアカウント内で日本円を持てるとは言え、イギリス版Revolutはイギリスの銀行扱いになる。つまり、日本の銀行から円を送ろうとすると、BICやIBANコードを使わないといけない国際送金扱いになるのだ。そのため、銀行送金では国際送金と同じだけの手数料がかかってしまうので、お得とは言い難い。
銀行送金(※日本版Revolut)について:日本でRevolutサービスに入会した人が使える入金方法。2020年12月より、日本版Revolutでは通常の国内銀行送金でのRevolutへの入金(チャージ)が可能になったのだ!これは素晴らしい。
一度Revolutに入れてしまえば、アプリ内で日本円→ポンド、ユーロ(その他多様な通貨)にかなり良いレートで両替できるので、日本に住んでいる人がヨーロッパに旅行に行く際もとても便利に使えるはずだ。送金に使う銀行によって、手数料がかかる場合があるという。イギリス版もこうなってくれれば在英邦人にとってはありがたいんだけど……。
銀行口座からの日本円入金について、詳しくはこちらから。
カードでの入金について:これはイギリス版も日本版も共通。日本で発行されたクレジットカードやデビットカードで日本円が入金できる。ただの銀行カードではできないので注意。クレジットカードの場合はRevolut側が手数料をとる場合があるという。
イギリス版Revolutを持っている人にとって日本円チャージに使い勝手がいいのは、最後のカードを使って入金する方法だろう。イギリスに住む人が国内銀行振込を利用して円→ポンドの両替をしたい場合は、「Wise(旧Transferwise)」というサービスを利用する手がある。
これは、日本の口座から日本円を送金すれば、イギリスの口座にポンドが振り込まれるというサービスだ。詳しくはこちら。
Wise(Transferwise)とRevolut、どちらがいい?
「円→ポンド両替にWise(旧Transferwise)がお得!【銀行送金との比較あり】」に書いた通り、Wiseも、銀行の国際送金や街の両替屋などと比べると、レートはだいぶいい。
だが両替手数料の観点で言えば、Revolutの方がお得な場合がある。
- Revolutの両替手数料……毎月1,000ポンドまでは手数料無料(ドル、円、ポンド、ユーロなど主要通貨、ポンド以外は1000ポンドに相当する額)。それ以降は0.5%の手数料が加算される。
- Wise(Transferwise)の両替手数料……常に0.35%の手数料+0.2ポンド
なので、1000ポンド分まではRevolut、それ以上ならWiseの方がお得になる可能性がある。
とはいえ、円→ポンドの両替でどちらの方法を使うかは手段の好みによるだろう。まとめると、以下のようになる。
- イギリス版Revolutを使っていて日本のクレジットカードを使って日本円をチャージ、両替をしたい人はRevolut
- イギリス版Revolutを持っていない、または持っていても日本国内の銀行送金を利用して両替したい人はWise(Transferwise)を使った方がいい
- 日本版Revolutを持っている人は日本の銀行口座から直接日本円をRevolutに入金してから両替した方がお得
イギリス在住者でもなく、イギリスに口座を持っていないけど円からポンドに両替したい人、イギリス旅行に行くために、両替方法を探しているという人は以下の記事をどうぞ。
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