マーマイトって何? って人はまずこちらの記事をどうぞ。
さてさて、実施中のアンケートに答えてくれた方の中で、「マーマイトの客観的な感想が知りたい」というリクエストが来たので記事を書いてみた。読者の方のリクエストにはできるだけ答えていく所存です!
イギリス人はマーマイトを美味しいと思っているのか
以前、マーマイトが不味すぎるという主観的な意見を書いたわけだけども、実際に他の人たちはマーマイトをどう思っているのか。
私の周りで今までマーマイトについて話したことのあるイギリス人は「好き」と「嫌い」で意見が割れていた。ヨーロッパ人は食べたことがない(知らない)という人が多かった。
好き派……家の戸棚には必ず常備している/トーストに乗せるとたまらない
嫌い派……理解ができない/好き好んで食べる味ではない/気持ち悪い
という意見が聞かれた。
と言っても、私の周りだけだとサンプル数が少なすぎるので、人類の叡智インターネッツを使って調査してみた。
イギリスの中でも好みは真っ2つ
実のところ、マーマイトの評価はイギリスの中でも好き嫌いが分かれるようだ。
マーマイトの公式キャッチフレーズが「Love it or hate it」であるように、人によって好き嫌いが分かれるというのは、イギリスでも公然の事実なのだ。
毎日にように食べているし、イギリスの外に行くとマーマイトが恋しくなる、という人(ミュージシャンのエルトン・ジョンは海外ツアーに必ずマーマイトを持っていくという)もいれば、金輪際、二度と食べたくない、という人もいる。
ウェブ上での投票
イギリスの新聞「インディペンデント」がウェブ上でマーマイトが好きか嫌いかアンケートをとった結果が見つかった。
投票している人は全部で1500人くらいなので、そんなに数は多くないが、1つの参考になるかも?
結果は……
マーマイトが大好き 988票
マーマイトが大嫌い 314票
どうでもいい 102票
という結果であった。好きな人が圧勝である。日本人にとっての納豆のような、外国人には理解されないイギリス人のソウルフードなのだろうか。
マーマイトが好きか嫌いかは遺伝子で決まる?
マーマイトを製造しているマーマイト社は、なかなかユニークな企業のようで、最近、「マーマイトが好きか嫌いかは遺伝子で決まるのか」という冗談のような研究を大学の科学研究機関と提携して真面目に進めているのである。
公式ページ:Marmite: Gene Project(現在は終了したようでサイトが消えている)
以下は、上のリンク先にある動画を一部要約したもの。
スタンフォード大学が、人々の唾液のサンプルを分析した調査によると、以下の2つのことが分かったという。
- 人は遺伝子によってマーマイトを好きだと感じるか嫌いと感じるかが決まる
- マーマイトを好き/嫌いな遺伝子は、同じ家族の中でもバラバラになることがある。マーマイトが嫌いな親から、マーマイトを好きな子どもが生まれてくることもある。逆も然り。
遺伝子レベルと言うのは、ゲノムの中の個人差を決めるわずかな違い(SNP=一塩基多型)が、マーマイトを好きになるか嫌いになるかを決定づけるというものだそうだ。
というわけで、マーマイトの感想としては「人によって好き嫌いがかなり分かれるものである」ということがはっきりした。
イギリスに来たらぜひトライして「体が受け入れるかどうか」を試してみるのも旅の思い出になるかもしれない。
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