イギリスにはどんな自然災害があるのか調べてみた(1950年以降)

ロンドン・イギリス生活

イギリスは日本と比べれば圧倒的に自然災害が少ない。だが、もちろん皆無というわけではなく、悲惨な災害も過去に何度も起きている。

List of natural disasters in the British Islesというリストを参考に、イギリスの自然災害について見ていくことにする。

記録としては旧石器時代からあるようだが、近年、1950年以降のものを見てみよう。全部は挙げられないので、被害が大きいものを中心にリストにしていく。

イギリスの近年の主な自然災害

1952年:リンマウス(南西イングランドの町)の洪水…34人死亡、100棟の建物が倒壊し、420人が家を失った。
1953年:北海の洪水…307人が死亡。
1968年:1968年のスコットランドのハリケーン…20人死亡、グラスゴーだけで300以上の家が倒壊、7万軒の家が損傷を受け、停電も引き起こした。
1968年:1968年の大洪水…南イングランドの複数の地域で立て続けに起こった洪水。死者は出なかったが、計1万4000軒の家が被害を受けた。
1987年:1987年の巨大台風…イングランドで18人死亡、1500万本の木をなぎ倒した。周辺の他の国々も被害を受けた。
1990年:バーンズ・デーの台風…97人死亡、損害金額は30億ポンド(約4400億円)以上に昇り、イギリス史上最高金額となった。
1990~1991年:大寒波…イギリスだけでなく西ヨーロッパ全体を襲った豪雪と数百年ぶりの低気温を記録。イギリス内でも被害の大きかったミッドランズでは交通網がマヒし、イギリス全体で最低42人が死亡した。
2003年:ヨーロッパの猛暑…1540年以降のヨーロッパで最も暑い夏を記録。10日間にわたって30℃以上を記録し、地域によっては38℃まで届いた場所もあった。イギリスだけで2000人が死亡した(日本人からするとピンとこないが、例えばロンドンでは例年夏でも25℃を超えると猛暑日という感じである)。
2009~2010年:大寒波…1987年以来最も寒くなった冬で、最低気温はスコットランドで-22.3℃を記録。22人が死亡した。
2013年:聖ユダの台風…5人が死亡、60万世帯が停電した。
2013年:イギリスとアイルランドの熱波…高気温が19日連続で続いた。イギリス内では最高34.1℃まで達し、760人が死亡した。

イギリスで起こる災害の種類

上の記録だけ見てもわかるが、イギリスでの主な災害はどうやら洪水、台風が多いようだ。あとは気温の極端な変化も稀に起こる。特に、もともとが寒冷な地域なので、暑さには弱いようだ。

また、歴史を通して見てみると、自然災害の結果として起きた飢饉や伝染病もかなりの数がリストに入っている。

日本のように地震や津波が頻繁に起こるわけではない。だが、歴史上起こったことはある。このリスト上では、以下の事象が挙げられている。

イギリスの津波被害

紀元前6100年:ノルウェー海で起こった巨大な地滑りにより、スコットランドに21mもの高さの津波が起こったとされる。
1755年:ポルトガルのリスボン地震の影響で、イングランドのコーンウォール地域で3mの津波が起こった。

イギリスの地震被害

1580年:ドーバー海峡で起きた地震で、マグニチュードは5.3~5.9。イングランドで2人死亡。
1884年:イングランド南東部のコルチェスターで起きた地震で、マグニチュードは4.6。深さは3km。エセックス地域で1200棟の建物が倒壊し、死者が数人出たという。
1931年:北海のドッガーバンクで起きた地震で、マグニチュードは6.1。小さな津波も起きたようだが、特に被害はなかったという。この地震では、東イングランドの広い地域で崖が崩れたり建物に影響があり、間接的に2名が死亡した。

地震は、他にも小さいのを含めて多数起きている。ただ、イギリスで起きた地震リスト「List of earthquakes in the British Isles」を見ればわかるが、ほとんどがマグニチュード5未満の小さなものである。


こうして見ると、やはり大きな地震と津波は大変少ない。他の事象を鑑みても、イギリスは自然災害が少ない国と言える。

自然災害が少ない一方で、イギリスは近年テロが増えてきている。2017年のイギリス内のテロについてはこちら。