ドイツ人の夫と暮らしていると、日々文化の違いや小さな発見があって面白い。
ドイツ人は真面目、綺麗好き、時間に正確というイメージがあるけれど、これ、ほとんど彼に当てはまっている。
そうは言っても、私は深く関わったドイツ人は夫だけなので(ロンドンであまりドイツ人に会わない)、人によって個人差があると思って見てもらいたい。
目次
ドイツ人は英語がうまい
普段の会話は英語。ドイツ人は英語がうまいことでヨーロッパでも有名だ。ドイツへ行った時に彼の友達や家族と話していていつも驚かされる。第二母国語かなと思うくらい。
元のドイツ語がはきはきしているせいか、英語もはきはきした発音なので、イギリス人より聞き取りやすい。
ドイツの英語の授業は、小学校? だか中学校? から始まるが、最初の授業からドイツ語一切なしで始まるのだという。
リスニングとスピーキングに重点を置いた授業なので、皆会話が得意になるとか。
「ドイツ人は観光客を見ると『お! 英語を話すチャンスだ! 』と思ってテンション上がるんだよ」と彼が言っていたけど、そのメンタリティーすごい。日本人にはないな。だって英語習ってても、日本で外国人に英語でなんか聞かれたりしてしゃべらなきゃいけなくなったら怖くない? 私は学生の時、今より英語しゃべれない時は怖かった。「話したくない~話したくない~こっち来るな~」みたいな。
魚類への関心が薄すぎる
魚について全く詳しくない。
- たこ焼きを食べさせた時 夫「これイカだよね?」 私「タコだよ」 夫「何が違うの?」 私「えっ違い知らないの?」 夫「一緒じゃん」 私「見た目もこんなに違うんだよ(イカとタコを画像検索で見せる)」 夫「……? 一緒じゃん?」 私「(ええ……)」
- 刺身の味の違いがわからない。「俺にとって刺身が美味しいか美味しくないかは味じゃなくて食感なんだ。味の違いはよくわからない」←マグロ、サーモン、ブリ、スズキ、ホタテ、アジを食べ比べた時に言われた。刺身大好き人間の私には衝撃的過ぎた。彼が一番好きなのはサーモンで、ウニやイクラなどは食感が馴染みなく好まない。
でもドイツにも美味しい魚はある。
肉への愛に溢れている
ドイツと言えば肉と芋とビールの国。
肉へのこだわりは相当で、調理法もよく知っている。肉を料理する時はフライパンを離さない。逆に魚を料理する時は私に丸投げだ。最初にステーキを食べた時は、牛の部位ごとの特徴まで細かく説明されながら食べたので、何かの講習を受けているみたいだった。
「イギリスのソーセージはパンだ(イギリスのソーセージは小麦粉がつなぎでたくさん入っているので、焼いてもパリッとしない)」
「イギリスでは豚肉は美味しくないから買わないし料理しない」
「肉は力なんだ」
などの数々の名言を生み出している。
ちなみに、日本のソーセージは「美味しい」とお墨付きをもらっている。日本のマスタードもドイツのものに近いとか。
ビールをどこでも開けるスキルを持つ
これ、最初びっくりしたスキルの1つ。
ビールの王冠を栓抜きなしにどこでも開けられる技術を持つ。
外にて
ある日のこと 私「栓抜きないよ」 夫「大丈夫だよ(そこにあったペットボトルをひっかけて開ける)」
またある日のこと 私「栓抜きもペットボトルもないよ」 夫「大丈夫だよ(そこにあった壁にひっかけて開ける)」
「ジャーマンのサバイバルスキルだよ~HAHAHA」とか言っていたが、そのうち道具すら使わず、素手で王冠を外す日も近いのではないかと思っている。
イギリス人も、キーリングに家のキーと一緒に栓抜きをつけている人や、むしろ鍵でビールを開ける人を見たことがある。
マヨラー文化圏
マヨラーである。フライドポテト限定で。フライドポテトにケチャップだけでなく、マヨネーズをたっぷりつけて食べる。
このマヨ好き文化圏はドイツだけでなく、チェコやオランダもそうらしく、この間夫と夫の同僚のチェコ人とパブで飲んだ時、「マヨネーズがいかに素晴らしいか」という話題で盛り上がっていた。男2人でマヨネーズであんなに盛り上がれるのか……。
全体的に薬味やソースを多くつける人らしく、寿司にもワサビを尋常でない量つける。イギリスの寿司はワサビは別添えのため、彼は山盛りのワサビを一人で消費する。日本で寿司を食べた時は、最初から入っているワサビだけでは足りず「追いワサビ」をしていた。
基本的に真面目である
真面目である。たまに頑固な時もある。ジョークは言うけど、こっちのジョークをたまに殺してくる時がある。「え? 今のどういう意味?」とか真剣な顔で訊かれても、冗談やギャグを説明することほど冷めるものはないし、もはや何1つ面白くない。同じ冗談でも、彼以外(ドイツ人ではない人)なら通じるので、ここはやはり彼の特性な気がする。
でも話し合いなどは真面目にできるし、こっちの意見をきちんと聞いてくれるので、そこはとてもいいところだ。
時間には几帳面である
時間には驚くくらい几帳面。待ち合わせ時間の数分前には必ず待ち合わせ場所にいるし、遅れる時は数分でも連絡を入れる。こういうところは日本人と感覚が似ている。
こちらが数分遅れていると「今どこ? いつ着くか教えて」とか連絡が来たりするので、ちょっとドキッとする。
綺麗好き・掃除好きである
基本的には綺麗好き。棚やテーブルの上に何かを出しっぱなしにしてるのを嫌う。全部収納したい、という性格のようだ。
うちはクリーナーが定期的に入るので、キッチンや水回りの掃除などは自分ではしないけど、たまに換気扇や冷蔵庫の掃除をいそいそとしている。自分のやり方でやらないと気が済まないようなので、私は手を出さない。
洗濯は、お互い別々にやったり、サイクルがあえば一緒に洗う。
畳み方にもこだわりがあるらしく、一度私が彼の分を畳もうとしたら「違う違う、この向きに折るでしょ、ほら、そうすると収納しても柄がちゃんと見える!(ドヤァ)」と説明された。それ以後彼のものは彼に任せている。
家事は女性がやるもの、という意識は全くないので、自分でやってくれてとてもありがたい。
男女差別に敏感
これは彼が、というより西洋人全般な気がする。上に書いた通り、「男だから〇〇」「女だから〇〇」という表現を嫌う。男だから力仕事をしなくてはいけないとか、女だからおしとやかにしなければいけない、というような言葉を聞くと「おかしい」という。
この間は美容院の「男性はカット15ポンド!」という張り紙に「髪の短い女性には割引はしないのか。性で区別するのはおかしい」と怒っていた。
日本ではよくある「レディースデー」とか「女性客限定割引」とかも変に思うらしい。
私は正直、女性割引とか、そういった日本での男女での分け方に慣れているので、そこまで反感は持たない。西洋人はそこらへんのことはとても敏感だ。
アウトドア好きである
初期のデートで、アウトドアショップが目に入るたびにナチュラルに入っていくので、「アウトドア好きなの?」と訊いたら「ドイツ人はね……アウトドアショップを見るとはしゃいでしまうんだよ……」とか言っていた。
彼の趣味はバイクで、でこぼこした舗装されていない山道などを走るのが好き。インドでそれをやってバイクから落ちて、ものすごい痣を作って帰ってきたこともあった(私は一緒に行ってなかった)。
スキーも登山も好きな彼は、性能のいいウェアなどを見るとわくわくが止まらないのだそうだ。
車は基本的にドイツ製と日本製しか信用していない
好きな車はBMWとVW。でも日本製にも絶大な信頼を置いている。バイク好きなので、街中で日本製のバイクが停まっているのを見ると近寄って見に行っている。こっちでは車もそうだけど、日本製のバイクを使っている人が多い。
また、どこかでレンタカーを借りる時にオンラインで車種を見ていて、「コンパクトカー(だったか何か。忘れた)は好きじゃないんだよな~」とか言っていたのが、日本製の車とわかるや否や、「ホンダの車か! ならいいよこれにしよう」と予約していたのを見た。
ドイツ人でも全然違う性格の人もいるだろうし、一概には言えないけれど、日本人とはずいぶん違う面があって面白いな~と感じながら過ごしている。
第2弾も書きました。
コメント