ロンドンのシンボルともいえる、赤い2階建てのロンドンバス。
今ではしっかり活用しているが、最初のうちは使い方もわからず乗るのが怖かった。観光客の人もそうなのではないかと思う。
だが、バスに乗るのは楽しい。ロンドンという街を近く、早く、また違う角度で見ることができる。そういう意味では、電車より断然おすすめだ。
観光に来た人でも、ぜひバスからの景色を楽しんでほしいと思うので、今回はバスの乗り方を解説するよ。
以下は、2021年1月現在の情報である。
目次
事前準備
オイスターカードは必須
ロンドンの交通ICカード、オイスターカードを持っていない人は、これを手に入れることから始めよう。なぜなら、ロンドンのバスは、オイスターカードかコンタクトレスカード(かざすだけで決済できる銀行系のカード)しか受け付けていないからだ。切符は存在しない。
オイスターカードの買い方、払い戻しの方法、運賃について詳しくはこちらからどうぞ。
電車、地下鉄、バス……ロンドン内の交通情報まとめ【2021年最新】
※ロンドン以外の地域はオイスターカードは使えないので注意。
バスの運賃
バスの運賃は距離に関係なく一律で、1回1.5ポンド。
1時間以内の乗り換えは1回のみ追加の料金がかからない。つまり1時間以内に2台まで、1.5ポンドのみで乗れるということだ。それ以上はまた1回乗るごとに1.5ポンドかかる。
また、1日4.5ポンド、週に21.2ポンドという上限があり、それ以上はどんなに乗っても追加の料金を支払わなくていいというお得な制度である。
また、子どもや学生、その他条件に当てはまる人には割引価格が設けられている。
バスの見方とバス停の見方
バスには、1台1台番号と終点が表示されている。基本はこの番号を頼りに乗ることになる。1ケタ台から3ケタ台まで、さまざまな番号がある。
どの番号のバスが来るかが書かれたパネルを掲げるバス停のボードには、1つ1つ上部にアルファベットがついている(この写真ならX)。マップアプリではそのアルファベットも経路検索の際表示されるので、複数のバス停が隣り合っている時などは、そのアルファベットを頼りにするのもいいだろう。
ちなみに、バス番号の前に「N」がついているのは、夜間のみ運行するナイトバス。ロンドンでは、バスが夜でもずっと走っているため、終電を逃しても安心なのである。
※だが、女性が夜間一人でナイトバスを使うのには注意してほしい。ナイトバス内での危ない事件も報告されている。夜間は2階席に行かず出入り口の近くに座る、またはなるべくバスを使わずタクシーを利用するか、終電までに帰るようにするなどするべき。
マップアプリは必須
経路検索には、マップアプリが便利だ。マップアプリさえ使えれば、もうバスには乗れたも同然である(?)。逆に、私もマップアプリがないとバスには乗れない。
それだけ、ロンドンには数多くのバスがある。何百とある。全部の経路を把握することなど不可能なのだ。
アプリはグーグルマップか、またはロンドンの街に特化したアプリ「シティマッパー」をおすすめする。どちらも、乗るバス停、バスの番号、バス停の順番、バスがあと何分で来るかなどを詳細に教えてくれる。
これはグーグルマップの画面だが、経路を検索すると、バスの候補も(ある場合には)表示される。1番上の候補を詳しく見てみよう。
この「Stop L」「Stop C」というのが、バス停のアルファベットである。この経路だと、Leicester Squareのバス停Stop Lから、24、29、176のどれかのバスに乗り、Tottenham Court Roadというバス停で降りれば目的地にたどり着く。
シティマッパーについて詳しくはこちらをどうぞ。使い方の説明あり。
ロンドン生活に必須アプリ「シティマッパー」徹底解説! 地下鉄ストにも対応
ただ、こうした情報を見るにはネット通信が必要となるので、SIMカードなどの準備は必須。グーグルマップはオフラインでも使えるが、経路検索はできない。
もしSIMカードを使わない場合は、フリーWiFiのあるところで経路を確かめてから行く方法もあるが、やはり不便なのであまりおすすめしない。
いざ乗る時
バス停では手をあげてバスを止める
これは経験したことのない日本人は全員とまどうはず。ロンドンのバスは、手を挙げて「乗りますよ」と意思表示しないと止まってくれない。
バス停の中には、10種類のバスが止まるようなところもあって、他の人が挙げてくれると思っていたら、目当てのバスに乗るのは自分だけだった、なんてこともあるので、乗りたい番号を掲げたバスが来たら、しっかり運転手さんに見えるように手を挙げること。
カードのタッチは乗る時1回だけ!
基本的にはバスの前側から乗車する。ドライバーが座っている近くに黄色いタッチパッドがあり、カードをそこにタッチして乗るのだ。ここにタッチしないと無賃乗車になってしまうので注意。
バスによっては、真ん中の乗り口(降り口)から入ってもタッチパッドがあるものもあるが、ないこともあるので、前から乗った方が安全。
バスから降りる時は、手すりについているボタンを押す。1階も2階も、バスの上部に写真のような電光表示板がついていて、次に止まるバス停が表示されるので、自分の目的のバス停が見えたらボタンを押す。
降りる時はタッチせず、そのまま降りていい。
2階席がおすすめ
バスで楽しいのは断然2階席。街中が見渡せるうえ、建物、看板など、あらゆるものが視界に入ってくる。歩いていては、また電車に乗っていては気づかなかった街の様子を見ることができるに違いない。
バス同士ですれ違ったりきついカーブの時は、あまりにスレスレで運転するので「ひえ~」と思ったりもするけども……ロンドンのバスドライバーは本当にすごいと思う。
注意点
時々乗ってる最中にルートが変更になる謎
結構あるのがこれ。バスに乗っていると、なんの前触れもなく「ルートが変更になりました、〇〇には行きません/〇〇までで止まります」というアナウンスが流れることがある。または「今後のルート情報は表示板をご覧ください」と丸投げの時もある。
なので、電光表示板を定期的にチェックするのはとても大事である。
ルート変更だけでなく、ルートが短縮になることもあり、もともと表示していた終点の手前のバス停で止まってしまい、降ろされるということもある。その場合は新しいバスをそこで待たなければならない。
慣れてしまえばとても便利なバス。この記事を参考に、ぜひロンドンで楽しんでほしい!
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