ロンドンで30日間毎日飲み会に行って友達を作った話という記事を書いたが、この時は、知らない人たちの間に飛び込んでいくのが恥ずかしかった。
ただでさえ英語なのに、毎回違う場所で知らない人と話さないといけないのだ。
だが、ひたすら会合の場に通っているうちに、お酒がその「精神的なハードル」を下げてくれることに気づいた。
日本人が英語が苦手な要因
そもそも、なぜ日本人は英語を習っているにも関わらず、英語を話すのが大の苦手なのか。
読めてもしゃべれない人が多い、とはよく言われる。文法重視の偏った英語教育だからとか、日本で生活するのに英語が必要ないからとか、そもそも英語の構造が日本語と違いすぎるとか、外的要因もたくさんあるだろうが、ここではそれ以外のことを挙げてみる。
自分の経験と周りの日本人を見て気づいたことが2つある。
声が小さい
日本人は声が小さい。これはある意味しょうがない。日本語は英語に比べると抑揚もあまりなく静かな言語だ。
電車内などは一目瞭然で、イギリスでは人の話し声がでかいので、日本人にとってはとにかく車両内が騒がしく聞こえる。逆に日本に帰ると、電車内でもバスでも飛行機でも、日本人は本当に静かだ。話している人もいるのだが、イギリスの声量に慣れてしまうと、ほとんど聞こえないくらいに小さい。
日本人の英語が「え?」と聞き返される要因の何割かは、声が小さいことにあると私は思っている。発音が下手でも、文法がめちゃくちゃでも、大きい声ではっきりと話せば何が言いたいかくらいは読み取ってもらえる。
英語は日本語に比べて抑揚が強いので、日本人にとっては「ちょっとやりすぎ?」くらい強く発音するところは強く(=大きい声で言う)しないと、聞き取ってもらえない。
これは私の経験もそうだし、英語勉強中の日本人にイギリスで会っても感じたことだ。
単純に「相手に聞こえていない」のだ。
英語で話しかけるのが怖い
声が小さくて聞き返されてしまうと、恥ずかしくなって「もういいや」と諦めたり、「やっぱり自分の英語は通じないんだ……」となってしまう。これは日本人の「英語に対する恐怖心」という性質である。
ただ、恐怖心や恥ずかしさから声が小さくなってしまっているケースも多いので、にわとりたまご(=鶏が先か、卵が先か問題)みたいなものでもある。
これらのことから、英語を話せない/話したくない悪循環に陥ってしまう。日本人のメンタルを持っている時点で不利なのかもしれない。
私の周りにいる非ネイティブの声を聞くと、
- フィンランド人「子どものころから英語の番組を見て育ってるし、英語しゃべれるのは当たり前」
- ドイツ人(これは夫)「ドイツ人は観光客を見かけると、『英語を話すチャンスだ!』とテンションが上がる」
- インド人「インドでは今若い世代で英語でしゃべるのが流行なんだよ(※実際は国内で言語の数があまりに多いので共通語として使われているらしい)」
地でこういうことを言える奴らに対英語メンタリティーで勝てるわけないのだ!! 英語でしゃべるのが流行ってなんだよ!
まず英語に対するこの日本人メンタルを取り除く必要がある。
本当は、恥ずかしかろうが間違えようが、何度聞き返されようが、とにかくしゃべらないと英語はうまくならない。
この弱点克服に役立つものは……
私にとって、この2つの要素をマシにしてくれた方法が飲みニュケーション!
アルコールが入ると外国語がしゃべれるようになると感じる人は多い。統計資料があるわけではないが、私がイギリスで会ってきた日本人は皆そう言う。もちろん私も賛成だ。
お酒は上の2つの問題を見事に解決してくれる。全く飲めないという方には使えないので、ごめんなさいね。
日本人は普段静かなのに、なぜ居酒屋ではあんなにうるさいのか、考えてみればわかる。お酒の力は偉大だ。
恐怖心が和らぎ、軽い気持ちになると、単語まですらすら出てくるようになる。心理的ハードルがいかにコミュニケーションに影響するか私はありありと実感した。
私はお酒が好きなのもあって、友達を作る場としてお酒が飲めるイベントによく顔を出していた。
とは言え、飲みすぎはよくない。ほろ酔いくらいがいい。
以下、私が注意していること。まあ、社会人としての最低限のマナーというだけだけど。
注意点
- 気分が悪くなるまで飲まない
- 酔ったからといって人を不快にさせる言動はしない
- 特に女性は前後不覚にならないように気をつける。身の安全に注意。ふらふらでどこかに転がっていたりすると、財布などをとられる場合もあるぞ!
- ロンドンでは転がっていても助けてくれる人がいたり、思うより安全だという声もあるけれど、私はおすすめできない。油断して何かあってからじゃ遅いから。
「酒は飲んでも呑まれるな」を守った上で、お酒を飲んでの外国語での会話、ぜひおすすめだから試してみてほしい。殻が簡単に破れるよ!
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