日本の銀行がグローバルからあまりに離れすぎていると感じた話

2017年2月15日お金・経済, 海外生活全般

最近、日本の銀行のサービスの遅れぷりにびっくりしたので、ことの顛末を書く。

イギリスに来る前から使っていた日本の銀行口座はそのまま持っていて、そのうち三菱東京UFJの口座で、1年近く前の入出金履歴をチェックしたかった。

オンラインバンキング「三菱東京UFJダイレクト」で取引履歴を見ようとしたら、なんと1ヶ月前しか遡れない。これまで、複数の口座を紐づけして入出金を管理するアプリを主に使っていて、銀行単体での明細はあまり見ていなかったので気づかなかった。

そこで起きたやりとりで、あまりにグローバルから遅れすぎている対応にめまいがした。イギリスの銀行との比較をしながら書いていく。

イギリスの銀行だってサービスは決してよくはないが、オンラインバンキングのシステムは日本よりは進んでいる。

デフォルトでは取引明細が1ヶ月前までしか見れない

そもそもこれがおかしい。なぜこんなシステムなのか。通帳記入とかいう文化があるにしても、オンラインで取引履歴を全部さかのぼれるようにするのは当たり前だと思うのだが…。

1ヶ月より前にさかのぼって取引履歴を見たい場合は、「Eco通知」とかいうサービスに申し込まないといけないらしい。これを前から知っていればよかったのだ。

急いで申し込んだら、「Eco通知申し込み前の履歴は、半年分しか遡れない」という。

なぜだ!!!

半年分さかのぼれるなら1年でも2年でもさかのぼれるだろうが!なぜただの取引照会すらそんなに規制があるのか。

イギリスでは何もしなくても、オンラインバンキングサービスで口座開設からの取引が全部見られるのが普通だ。今はペーパーレスになってきていて、オンラインでの明細照会を推奨している。

「登録してある電話番号からの問い合わせにしか対応できない」という謎

オンラインバンキングの問い合わせ先にメールで照会を頼んでみると、メールでは教えられないので支店に電話をしてくださいとのこと。それはわかる。メールで個人情報とか危ないもんね。

電話で事情を伝えて履歴を紹介してほしい旨を告げると、「登録されている日本の携帯電話番号はわかりますか?」と訊かれた。銀行に登録してある電話番号は、日本の実家と、日本で使っていた携帯電話の番号をそのまま残していたのだ。

「はい、でももう使っていないです。こっちで買った携帯で、こっちの番号を使っているので…」と言うと、「すみませんが、登録してある電話番号でないと、お答えできないんです」とのこと。

「日本に帰国されたときに登録された電話番号からご連絡いただくか、直接支店に来ていただくかしかないです」と。

ええ…登録してある番号以外からの問い合わせは照会できないってこと?本当に?このご時世に?

代理人に支店を訪ねてもらって照会してもらうこともできるらしいが、本人(私)のパスポートや免許証などIDの原本がないとダメということなのでこれもできない。

セキュリティのため、というのはわかるが、もう少しやり方があるはずである。

イギリスでは、本人確認のために、過去の取引履歴に関しての質問(〇月〇日のこの〇〇ポンドの振り込みがどこからですか?など)をされたりするが、電話番号が違うからといって何か言われたことはない。

そういう柔軟な対応がもう少しできないものだろうか。

海外電話番号の登録ができない

「今使っているイギリスの電話番号を登録すれば、照会してもらえるのかも」と思った私は、オンラインバンキングの「連絡先変更」のページに行ってみた。すると…。

「海外電話番号は登録できません」

「海外電話番号は登録できません」

「海外電話番号は登録できません」

まじで!?

ちょっとびっくりしすぎて3回くらい読み直してしまった。

イギリスの銀行の場合、

  • そもそもオンラインで全期間照会可能
  • 登録していない電話番号でも照会可能

なので、海外の電話番号を登録する必要もない。

こういうシステムなら「海外電話番号は登録できません」なのはわかるが、登録した電話番号からしか問い合わせできなくて、なのに海外の電話番号が登録できないとなると、海外在住者はどうすればいいのか。

その注意書きの下に、「グローバルダイレクト」なるものを見つけた。名前からして、これは海外在住者向けのオンラインバンキングサービス?

海外の電話番号への変更はお問い合わせくださいって書いてあるし、これは!と思い、グローバルダイレクトの説明を読んでみた。

人を選ぶグローバルバンキング

だが、私は甘かった。

要は、「大使館勤務か駐在員向けのサービス」であるらしい。申し込みには勤務先(日本にある企業)からの書類がいるんだとか。

つまり海外の会社に直接雇用とか、自営業、結婚など家族の関係、留学、ワーホリとかで海外に行く人はダメってことだ。

「海外在住のお客様はグローバルダイレクトの新規申し込みはできません」とある。つまりどっちみち私はもう遅いのだ。

日本の銀行システムは遅れている

というわけで八方ふさがりで、未だに照会ができていない。一時帰国を狙うしかない。

母国の銀行が、海外からの問い合わせには応じないぜ、という鎖国体制だったことに驚愕した。これじゃグローバルとか言ってられませんよ。大丈夫かいな…。

ちなみに、三菱東京UFJは、キャッシュカード紛失の際、電話をしなくてはいけないが、イギリスの銀行ではオンラインアカウントから自分で停止できる。そして新しいカードも自分でオンラインで注文できる。

そういう体制も含めて、日本は遅れているな、と感じた。

経済活動を担う根本のシステムが、海外に行く人を排除してしまっているのは、欠陥だね。

このあと、メインバンクをネット銀行にした。ネットですべてが済むのは海外住みには本当に楽だしありがたい。