日本とはずいぶん違う!イギリスの記念日・祝日一覧リストと解説

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ロンドン・イギリス生活

イギリスに住んでいると、1年を通してイギリスの記念日や祝日が日本とかなり異なることを実感する。ここでは、イギリスの記念日・祝日の一覧を書き出してみた。

日時に関する情報を提供しているサイト「timeanddate.com」のリストを参考にした。

元のリストには各宗教の祭日も入っているが、ここではイギリスの一般的な祝日を抜き出すために国民の祝日であるBank holiday(バンクホリデー)と、Observance(公的な儀式、セレモニーの日)のみ抽出した。ただイギリスの公式宗教はキリスト教であるため、公式の祝日もキリスト教に関連したものが入ってくる。

新しく全体的に浸透していないものなどは外している。言及すべき背景がある日は、その概要も簡単に説明した。ただの祝日といえど、起源を知ると結構面白いものもあった。

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イギリスのバンクホリデーとは

リストを紹介する前に、イギリスでよく聞く「バンクホリデー」について簡単に紹介したい。

バンクホリデーとは、イギリスの国民の祝日のことで、この日は一般的に企業が休みになる他、その名の通り銀行が休業する。スーパーや飲食店などは営業している店も多いが、営業時間を短縮しているところもあるので、ちょっと注意が必要。

イギリス内でも、イングランド&ウェールズ、スコットランド、北アイルランドでこのバンクホリデーの日は少しずつ異なる(共有している日もある)。

イングランド&ウェールズでは8日、スコットランドは9日、北アイルランドは10日のバンクホリデーがあるという。

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イギリスの記念日・祝日一覧

月ごとの記念日と祝日を以下にリストアップした。バンクホリデー以外の記念日は、儀式やセレモニーは行われるが基本的に休日ではなく、企業は普通に営業している。

また、日付は基本的に定められているものを記載したが、場合によっては移動することもある。

1月

1月1日:新年/バンクホリデー

1月2日:バンクホリデー(スコットランド)

スコットランドでは、大晦日~1月1日、人や地域によっては1月2日まで続くホグマネイという行事があった。日本でいう三が日のようなものだろうか。

キリスト教以前の古代の異教に端を発する、冬至の祝いであったとされる。昔は、スコットランドではクリスマスよりも重要な行事であったという。

このホグマネイの習慣から、スコットランドのみ1月2日も国民の祝日となっている。

1月25日:バーンズ・ナイト(スコットランド)

スコットランドを代表する詩人ロバート・バーンズ(1759年~1796年)の誕生日で、その栄誉を称える記念日。

2月

2月14日:バレンタインデー

日本では女性が男性にチョコをあげるが、イギリスでは男性からも女性からも大切な人に贈り物をする日で、内容もチョコに限らず花やカードなどさまざま。ホワイトデーはイギリスにはない。

3月

3月1日:聖デヴィッドの記念日(ウェールズ)

ウェールズの守護聖人である聖デヴィッドを奉る記念日。

3月17日:聖パトリックの記念日/バンクホリデー(北アイルランド)

北アイルランドの守護聖人である聖パトリキウス(英語ではパトリック)を奉る記念日。

3月:母の日

イギリスでは母の日は3月にある。レント(キリスト教の四旬節、イースターの46日前)の第4日曜日に行われ、年によって日が異なる。

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4月

4月(下記イースター・サンデーの直前の金曜日):グッド・フライデー/バンクホリデー

キリストが処刑された日で、キリストの受難と死を奉る記念日。伝説ではキリストはこの3日後(日曜日)に復活する。

ちなみに、11月に大規模な安売りが実施されるブラック・フライデーとは何の関係もない。

4月:イースター・サンデー

キリストが処刑されてから3日後に復活したことを祝う記念日。年によって日付は変わる。バンクホリデーではないが、日曜日なのでほとんどの人にとっては休日となる。

イースター・エッグと呼ばれるカラフルに装飾された卵を飾ったり、家の中にその卵を隠し子どもたちが探して遊んだりする(この時期には卵の形をしたチョコもスーパーで売られるようになる)。

また、この卵を運んでくるのはイースター・バニーと呼ばれるウサギとされる。卵とウサギは生命や豊穣を表すものとして、復活を祝うイースターのシンボルとなっている。

4月(上記イースター・サンデー直後の月曜日):イースター・マンデー/バンクホリデー(スコットランド以外)

聖書にはこの日に特別に何かあったとは書かれていないというが、復活の日の翌日ということで祝日になっている。

ブラック・フライデーからこのイースター・マンデーまで4連休となる。スコットランドだけはこの日を国民の祝日としていないが、一部の自治体はこの日を祝日と定めているようだ(なぜスコットランドのみ除外なのか理由は調べてみてもよくわからなかった)。

4月23日:聖ジョージの記念日(イングランド)

イングランドの守護聖人である聖ゲオルギウス(英語ではジョージ)を奉る記念日。

4月23日:シェークスピアの記念日

イングランドで最も名高い劇作家、詩人のウィリアム・シェークスピアの記念日。故郷のストラトフォード=アポン=エイヴォンでは、彼の墓まで行進が行われる。

5月

5月最初の月曜日:アーリー・メイ・バンクホリデー

メーデー(May Day、5月祭)とも呼ばれ、キリスト教ではなく古代ローマの豊穣を願う祭りを起源とする。春の始まりを告げる祭りでもある。また、現代になってからは「労働者の日」としても祝われるようになった。

5月8日:VEデー

VE Day(Victory in Europe Day)とは、第二次世界大戦で連合国がドイツを降伏させ、ヨーロッパで戦争が終わったことを祝う日である。8月にはVJ Dayという日本が降伏した終戦記念日も祝われる(後述)。

5月最後の月曜日:スプリング・バンクホリデー

そう、5月には2回月曜日のバンクホリデーがあるので連休が2回あることになる。ここでもスプリングとついているように、5月が春の始まりであるようだ。日本とはずいぶん感覚が違う。

6月

6月の第2土曜日:エリザベス2世の公式誕生日

女王の誕生日を祝い、式典とパレードが行われる日。なぜ「公式」とついているのかというと、実はエリザベス2世の本当の誕生日は4月21日であり、1年に2回誕生日を祝う習わしがあるからだ。4月は天候がよくないからと、6月に移動させたという背景がある。

実はこれはエリザベス2世だけではなく、1748年のジョージ2世の代から始まった慣習であるという(ジョージ2世は11月生まれで、やはり天候は良くない季節である)。

6月の第3日曜日:父の日

母の日は日本と違う時期であったイギリスでも、父の日は日本と同じ時期である。

イギリスでは母の日は中世から続く伝統的な儀式だが、父の日は1910年にアメリカで作られたものを第二次世界大戦後に取り入れた、新しい記念日なのだ。日本も同じくアメリカから父の日を取り入れたため、同じ時に行われている。

7月

7月12~13日:ボイン川の戦いの記念日/バンクホリデー(北アイルランド)

17世紀にアイルランド軍とイングランド・オランダ連合軍が戦い、イングランド側が勝利を収めた戦いを記念する日。ではなぜそれを北アイルランドが祝っているのかというと、宗教が関係している。

当時のアイルランド軍はカトリックのジェームズ2世が率いており、それをプロテスタントのウィリアム3世(オランダから招かれた王。オレンジ公とも呼ばれる)率いるイングランド・オランダ連合軍が打ち破った。それまで抑圧されていたアイルランドのプロテスタントにとっては、自分たちが解放された出来事であり祝うべき勝利なのだ。

北アイルランドにはプロテスタントが多い。それがアイルランドが共和国として独立した際に、北アイルランドだけイギリスに残った理由でもある。だが、北アイルランドにはカトリックの人々も住んでいるわけで、その人々にとってはこの記念日は気持ちのいいものではないだろう。この北アイルランドにおけるカトリックとプロテスタントの対立問題は激しい紛争を引き起こした過去もあり「北アイルランド問題」として知られる。

8月

8月の第1月曜日:サマー・バンクホリデー(スコットランド)

8月の最終月曜日:サマー・バンクホリデー(スコットランド以外)

1871年に8月の第1月曜日の祝日として導入された。元々は、銀行の従業員がクリケットの試合に参加できるようにという意図で作られた祝日であるらしい。1900年代後半になってから、スコットランド以外の地域では8月の最終月曜日に移動されたが、スコットランドだけオリジナルの時期を貫いている。

8月15日:VJデー

VJ Day(Victory over Japan Day)とは、第二次世界大戦に連合国が日本を降伏させ、第二次世界大戦そのものが終わったことを祝う日。敗戦国と戦勝国で視点が違うのは理解しながらも、この日にこの名前をイギリスで聞くたびに微妙な気持ちになるのは否めない。

9月

なし

10月

10月31日:ハロウィン

古代ケルト人の儀式を起源とする。元はお盆のように死者がこの世に返ってくる日であり、それと共に出てくる悪霊や魔女から身を守るための儀式であった。

だが、現在ではイギリスでもコスプレをしてお菓子をもらう(子ども)、またはコスプレして騒ぐ(大人)イベントになっている。

日本とのハロウィンとの一番の違いは、大人のコスプレの種類だと思う。日本ではさまざまなコスプレがあるが、こちらではほぼすべての人が「ゾンビやホラー系のコスプレ」である。ゾンビメイクや血のりで大変クリエイティブにゾンビ化している人や、ホラー系の被り物をする人に遭遇しまくるため心臓に悪い。

11月

11月5日:ガイ・フォークス・デー

カトリックのグループが1605年に、プロテスタントの王の暗殺を企て、国会議事堂を爆破しようとして未遂に終わった事件の記念日。ガイ・フォークスはこの事件の首謀者であり、実際に爆破を起こす前に逮捕された。英語の「guy(やつ、男を意味する)」という語は彼の名前を起源とする。

この記念日前後は、花火イベントが開催されたり、個人で焚火や花火をする人が増える。私の場合は近所でバンバン花火が聞こえてきて、「そういえばガイ・フォークスの日か」と気づく。

11月11日:リメンブランス・デー

第一次世界大戦の終わりを祝う記念日。この日には式典が行われる。この日は、戦没者の福祉団体であるロイヤル・ブリティッシュ・リージョンに募金した印である赤いポピー(ヒナゲシ)の造花を服に着けている人をよく見かける。また慰霊碑にポピーを供えるため、ポピーデーともいう。

11月30日:聖アンドリューの記念日/バンクホリデー(スコットランド)

スコットランドの守護聖人である聖アンデレ(英語ではアンドリュー)の記念日。

12月

12月24日:クリスマスイブ

国民の祝日ではないものの、学校は休みになり、多くの人が仕事を休む。また翌日のクリスマスに備えて日用品や食料品を買い込む日でもあり、スーパーは大変混雑する。教会のイベントや儀式に出席する人もいる。

12月25日:クリスマス/バンクホリデー

キリストの生まれた日であり、イギリスで一番重要な祝日である。この日はすべての店や企業に加えて、交通機関やスーパーまで閉まる。詳細は以下から。

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12月26日:ボクシングデー/バンクホリデー

イギリスではクリスマスの翌日も祝日となる。詳細は以下にまとめた。

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12月31日:大晦日

日本人からしたら驚きだが、イギリスでは大晦日は祝日ではないため、普通の日扱いである。ただ、学校は休みであり、この日に休みをとる社会人も多い。また早く閉まる店も多い。

家族で過ごす日というよりは、友達とカウントダウンパーティーをして過ごす人が多い。

ロンドンでは、テムズ川のロンドン・アイ~ビッグ・ベン周辺で大規模なカウントダウン花火を行うのが有名で、多くの人が見学に訪れる(実況中継もされるので、家でも見られる)。