海外生活で心身が疲れたときに効く食事法

2017年12月4日

生きていれば山の時期もあり谷の時期もある。生きていればストレスはやってくるもの。

私の場合はイギリスに住んでいるけれど、数年過ごした今でも、文化の違いや考え方の違いをストレスに感じることが多々ある。

「病は気から」は正しい

自分を観察しているうちに、心が折れそうになるくらい不調のときには、たいてい身体の具合も不調であることに気づいた。

「病は気から」というように、だいたい心が沈むときは、睡眠不足だったり、栄養バランスが悪かったり、お酒を飲みすぎていたり、運動不足、休養不足だったりする。

病気でなくても、「なんか体が重いな」「胃腸の調子が悪そうだな」「疲れがとれないな」という未病であることが多い。

こうした身体の不調を取り除いてやれば、心も全快とまではいかなくとも軽くなるのは確かだ。

食事をシンプルにし、基本のメニューに立ち返る

「医食同源」という言葉があるとおり、食事は身体の調子に直結すると私は信じている。そうだという体感がある。

イギリスではほぼ自炊していて、日本米は毎日のように炊いているが、それでも日本にいたときとは食事が違う。

魚より肉の方が安いので、肉を食べることが格段に増えたし、納豆も豆腐も頻繁には買えない(高いし、売っている店が少ない)。味噌汁だって気が向かないと作らない。

外食ならまずピザやパスタなどのイタリアン、ハンバーガー、パブフード、たまにタイや中華などのアジア料理、という感じ。パブでは揚げ物の割合が高くなる。それはそれで美味しいのだが、やはりたまにだからいいのだ。

「疲れたな」と感じるときには、粗食にするようにしている。日本の昔ながらの粗食だ。いわば「和食でデトックス」だ。

海外では日本食が手に入りにくいのは確かだが、普段食べられないからこそこの「デトックス」時期は徹底的に和食にしてみたほうがいい。味噌も豆腐も納豆も買ってくる。

疲れているときにあれこれ考えるのもめんどくさいし、作るのがめんどくさくなっては本末転倒なので超シンプルメニューである。そのメニューをここでは紹介したい。日本にいて疲れている人も、一度食事を見直すきっかけにできると思う。

一汁一菜

「一汁三菜」なんてそんなことは言っていられない。身体が疲れているときはだいたい胃腸が疲れているときでもあるから、一汁一菜で十分である、と私は考える。

基本は白米に漬物、味噌汁。これが起源にして至高。

これに焼いた鮭や納豆などの他のちょっとしたおかずを足したり、漬物と置き換えたりする。

メニューを考えるうえで守っているほんの少しのルールがある。

油を極力とらない

この食事のときは、脂っこい料理は合わせない。揚げ物や炒め物などはしない。
私の場合は、油をとりすぎると胃腸の調子が悪くなるからで、油を抜く日も必要だと思っている。

その代わり蒸しや野菜、肉、オーブンで焼いた魚などをおかずにする。
イギリスのサーモンは脂がのっていて、塩をふりかけてオーブンでグリル焼きにすれば素晴らしい一品になる。味噌に漬けてもいいかもしれない。

大豆製品をなるべくとる

これはプラシーボに近いが、大豆製品はやはり日本人の身体に合っていると思うのだ。
何より、納豆や味噌や豆腐などの味にほっとする。

だから精神的な面も含めて、大豆製品を取り入れるようにしている。だいたいは味噌汁で補える。

お酒は飲まない

私がお酒好きだからこんなルールを作っているのだけど、こういう食事のときはお酒は飲まない。

お酒があう食事でもないから当然といえば当然か。漬物や焼き魚でもお酒が飲めてしまう私のような人は要注意。

ここで漬物と味噌汁について簡単に説明する。

漬物

漬物は超絶簡単かつ美味しい、日本が誇る粗食である。かといって私はこだわりはないので、浅漬けの素でぱぱっと作ってしまう。

キュウリやナス、人参などをざくざくと適当な大きさに切ってポリ袋に入れ、浅漬けの素を入れてひと揉みし、あとは冷蔵庫に放置。数時間~一晩たてば食べられるようになる。


トップ画像にもしたこの漬物は、そうやって作った人参とナスの漬物である。

浅漬けの素がなければ、塩をふりかけて置いておくだけでもいい。しょっぱめにすればご飯が進むし、薄めにすればサラダ感覚でポリポリ食べられる。

たいていの野菜が漬物にできるので便利だ。キャベツ、白菜、セロリ、しょうがなども美味しい。

日本の「公園の父」と言われ、85歳まで超健康でバリバリ仕事をこなした実業家の本多静六氏も「ホルモン漬け」という自家製の漬物が健康の秘訣だと言っている。

味噌汁

インスタントの味噌汁もいいけれど、自作した味噌汁の方が美味しいので、この「デトックス」をやるときには味噌汁は鍋で作ることにしている。

いつも乾燥ワカメと、みじん切りにしておいたネギを冷凍したものは常備しているから、これに顆粒だしなどの即席だし、味噌を入れれば簡単に味噌汁ができる。豆腐があるとなお豪華になる。これも具材だけ見ればインスタントと変わらない(笑)。

でも火にかけて作った方が、味噌の風味が生きていて美味しい。

味噌汁も使える野菜の幅が広いので重宝する。余った野菜でも何でも切って放り込んでおけば味噌汁が完成するからだ。溶き卵を入れてかき玉味噌汁にするのもよし。

また、漬物もない、あと「一菜」を作るのもめんどくさい、という時には、「豚汁」にしてしまう。

こんにゃくや大根などは手に入らないが、気にしない。そこらにあった野菜を大量に入れて、豚バラを入れて、味噌をいれるだけ。これで一汁と一菜が一気にとれる、と勝手に定義づけている。


疲れているときに、1日のうち1食、または朝と夜などこの食事に置き換えてみると、効果が実感できるはずだ。
楽に作れて、体がほっとする粗食。生き抜くためには、こんな息抜きも必要かもしれない。

海外に友人や家族がいる人は、出汁や漬物の素などを送ってあげてはどうだろうか。

これらは実際に私が使っている材料で、簡単に美味しい漬物と味噌汁ができるのでおすすめだ。出汁は煮物や鍋、うどんスープなどなんにでも使える。