2014年に渡英した私は、日本を出る時住民票を抜いているので、マイナンバーは交付されていない。
交付時の時点で住民票が日本にない人には、マイナンバーは与えられない仕組みだからだ。
金融機関に紐づけされるとも聞くし、今後もマイナンバーをもらうことはないのか……? 逆に、これから海外に出る人はどうなるんだろう(弟が海外で進学するかもしれない)? と思い、交付開始からしばらくたった今なら安定した情報ももらえるかと思い、役所に問い合わせてみた。
問い合わせたのは、私の戸籍がある東京都板橋区役所。日本の家族もそこに住んでいて、マイナンバーをもらったはずだ。
目次
区役所にメールで問い合わせてみた
- マイナンバー施行の前に住民票を抜いて移住したので、マイナンバーを受け取っていないのですが、今後も海外在住者には付与の予定はありませんか? もし今後金融機関などでのマイナンバーの紐付けが行われたら、どうすれば良いでしょうか?
- 日本にいる家族はマイナンバーを受け取っています。兄弟が将来海外に在住するかもしれませんが、住民票を抜いて移住したら、現在持っているマイナンバーはどうなりますか?
数日で回答が来た。
海外在住者の今後のマイナンバー交付はあるのか
- 国内に住民票がない限り、今後もマイナンバーが附番されない。
- 日本国内に転入し住民票が作成されれば、その時点でマイナンバーが附番され、通知カードが来る。
- 日本国内に転入しない場合、マイナンバーはもらえないので、金融機関などでマイナンバーが紐付けされることはない。
海外居住者の海外送金について、以下の内閣作成資料を参照。
- 内閣官房 マイナンバー社会保障・税番号制度 「金融機関における取扱い」セクション。
- 金融機関における非居住者が行う国外送金手続とマイナンバーについて(PDF)
つまりは、マイナンバーがないからといって、銀行から送金等を拒否されるわけではないとのこと。ほっ。
マイナンバー保有者がこれから住民票を抜いて海外に住むとどうなるか
- 既にマイナンバーを持っている人は、住民票を抜く際通知カードの返納が必要。
- 国外転出後に通知カードは失効する。
- 通知カードの返納を受けた市区町村長は、国外への転出により返納を受けた旨を表示し、当該カードを返納した方に返す。
ん? ここわかりにくい。つまり、通知カードを一度役所に戻して、区長が「この人は返納しました(=マイナンバーは無効)」って印をカードにつけて、また本人に返すってことか。窓口でスタンプとかじゃ駄目なのかなあ。お役所の仕事だなあ。
- 国外から日本に再入国した場合は、国外転出前と同じマイナンバーを引き続き利用できる。
既にマイナンバーを持っている人は、国外に移住したからといって、マイナンバー自体がなくなるわけではない(効力はなくなる)ので、日本に帰ればまた使えるということだ。
2019年1月追記:現在は銀行によって対応が異なる?
2019年1月現在でも、非居住者にマイナンバーが交付されないのは変わらない。
だが、日本非居住者の方から、マイナンバーを持っていないので国際送金ができないでいるというコメントをいただいた。
現在の状況を少し調べてみたが、どうやら、銀行によって非居住者向けのマイナンバーの対応はさまざまであるらしい。
非居住者になった時点で口座を閉じないといけない銀行、海外住所に変更してそのまま口座を使い続けられる銀行があり、マイナンバーの扱いも統一されていないようである。
外国に自分の口座を持っており、そちらに日本の口座からお金を送りたい場合は、Wise(旧Transferwise)というサービスを利用するといい。手数料も銀行に比べれば得で、迅速に処理してくれるし、何より国内銀行同士の送金だけで利用できる。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
結論:今のところマイナンバーの有無は海外在住者にとって問題にならない(かもしれない)
なるほどね。とりあえず、マイナンバーを持ってない人も持ってる人も、海外に住むからといって不利になることはなさそう(銀行への確認などはめんどくさくなりそうだけど)。よかったよかった。
その他、イギリスへの旅行、移住に役立つ情報はこちらから。
コメント