イギリスに住むとビタミンD不足になるという。なぜなら、イギリスは曇りがちで、日光の量が少ないから。
イギリス国民保健サービス(NHS)公式サイトでも、ビタミンDについての重要性について記載されている。→NHSのページ
ビタミンDはどう摂取するのか
ビタミンDは、食べ物でとる方法と、日光を浴びて体が作り出す方法と2種類の摂取法がある。
ビタミンDには6種類あるらしいが、D2 とD3が人間にとって重要な栄養素らしい。特にD3のもとになる成分は、食事で摂ったり、皮膚にも含まれるのだが、紫外線を浴びないとD3に進化しないらしい。
だから、日光はビタミンD摂取に不可欠なのだ。
イギリスと日本の日照時間の違い
イギリスと日本の日照時間には相当な差がある。
体感でも十分、イギリスは太陽を見る日が少ないと感じるし、冬なんて「日本ではあんなに日光があったのに……やはり日の出づる国だったのだ……天照大神も生まれるわけだよ……」と太陽信仰が半端なくなってしまうわけだが、やはりここはデータで見ておきたい。
国単位だと幅がありすぎるので、東京とロンドンで見てみよう。
まず、東京。気象庁の2015年の表より。
月ごとの日照時間の合計はこうなっている。何気に5月が一番多いんだ。へー。なんか勉強になった。
そしてロンドン。イギリスの気象庁のデータでは、1980~2010年とかいう大雑把なデータしかなかったので、他の気象サイトから、2015年のデータを持ってきた。
ん、あれ? 12月とか見てみると、35時間? 月の合計だよね?
日本の162時間と比べると5分の1……冗談かと思った。いや冗談じゃない。というか11月とかもっと何事だこれ。
冬は、日没が午後4時とかなので、この短さも納得。
これはビタミンDも作られないですわ。
ビタミンD不足だとどうなるのか?
ビタミンDが不足すると、
- (子ども)クル病
- (大人)骨軟化症、骨粗しょう症
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 免疫力低下
- 自閉症
- うつ
- 花粉症
こんな病気になりやすくなるらしい。
ビタミンDはカルシウムの働きを高める作用があるので、不足すると、骨や情緒に影響が出る。冬に怒りやすくなる人もビタミンD不足かも。
イギリスでは「冬季型うつ」も多い
イギリスではこの影響でか、「冬季型うつ」にかかる人が多いという。Seasonal affective disorder (季節性感情障害)を略してSADと呼ばれる。
季節性、と呼ばれているが、主に冬にうつ症状が出ることをさす。女性の方が男性より3倍かかりやすいらしいので、女性のあなたは要注意。
イギリスに限らず、日本でもなる人はいる。私も日本にいた時、冬はうつっぽくなったことがある。
イギリスでは、SADを避けるために日光と同じ質? のライトを手軽に浴びられるらしい、「携帯型ライト」まで出ている。「SAD light」なんて名がついていたりして。
日本人から見るとちょっと面白い商品だが、外に出ても日光が浴びられない(曇りだから)のだから、致し方ないのかもしれない。
ビタミンDサプリメント摂取がおすすめ
上記のことを知って、別に日ごろ何か症状があるわけではないものの、私もビタミンDサプリを毎日飲むようにしている。
NHS(国営保健サービス)は、「食物のみでビタミンDを十分に摂取することは難しいので、秋・冬の間は毎日ビタミンD10mgを含むサプリを摂ることを推奨する」と公式にすすめている。
イギリスにいる人は、冬の間はビタミンDサプリを飲んだほうがいい。というか、日本でも曇りの天気が多い地域の人は飲んだほうがいいかもしれない。
ビタミンD欠乏の場合は、自覚症状があまりないものが多い(というか出てからでは遅い)ので、病気になる前に予防したほうがいいな、と思っている。
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