magpieという鳥をイギリスだとよく見る。住宅街にも公園にも、ハトのようにあらゆるところにいる。
ハトより少し大きく、黒と白と青の可愛い柄。歩く姿もぴょこぴょこしてて、愛くるしい。
「イギリスの鳥」と書いたけれど、ヨーロッパの他の国やオーストラリア、アジアでもよく見られるようだ(オーストラリアのマグパイは同じ名前だけど、ヨーロッパのマグパイとは分類から全然違う種だという)。
日本で言うカササギらしいけど、私日本でカササギ見たことない……少なくとも東京ではない。
そんなわけでマグパイはこっち来てから見つけた私のお気に入りの鳥だったんだけど、オックスフォード行った時に「magpie lane」という小路を発見。日本語だとカササギ通り? やっぱ可愛い。
そんなマグパイについて、ちょっと調べてみたら、結構興味深い特徴を持っていた。
最も知能が高い鳥
magpieにも種類があるらしく、写真の黒・白・青の種はeurasian magpie(ユーラシアン・マグパイ)という種類だ。
このユーラシアン・マグパイはとても知能が高いことで知られている。鳥類の中で唯一、鏡に映った自分を自分だと認識するという。普通の鳥類や動物は、鏡に映った自分を他の個体だと勘違いする。
以前はこのミラーテストをクリアするのはmagpieが「哺乳類以外で唯一」であったのだが、最近、海の生物であるマンタもこの「鏡の中の自分」を認識することがわかった。
体のサイズに対する脳のサイズの割合は、チンパンジーやヒトと同じだという。
集団で儀式のようなことをしていたり、食物を隠して保存する、ヒナの大きさに合わせたサイズに食物を切り分けるなど、知能の高さが見られる行動が確認されている。
「magpie」の語源
マグパイはもともと「pies」と呼ばれていた。インドーヨーロッパ祖語で「指差す」という意味で、くちばしや細長い尾羽から連想されたのだとされる。
前半の「mag」は16世紀から付け足された。これは女性名の「Margaret(マーガレット)」から来ている。
当時、マーガレットは固有の名前のほかに「女性」を意味する語としても使われていた(男性を意味する「ジャック」という語と同じである)。
マグパイの鳴き声が女性のおしゃべりのように聞こえるから、という理由でmagがつくようになったらしい。
昔のヨーロッパでは「悪魔の鳥」
ヨーロッパではマグパイを悪魔の鳥と同一視する迷信があった。
イギリスの民話では、カラスなどの黒い鳥は悪、逆に白い鳥は善とされていた。
イングランド、アイルランドでは、 民衆に伝わるOne for Sorrowという詩によると、マグパイを見ると未来の予言ができるという迷信があった。予言の内容は見たマグパイの数によって異なるという。
スコットランドでは、マグパイが窓に停まると死のお告げであると考えられていた。
北欧、東欧では、マグパイは泥棒と見なされていた。スウェーデンでは、魔女術と関係づけられ、ノルウェーでは泥棒などのマイナスイメ―ジの一方、フルドラ(スカンジナビア半島の民話で、女性型の森の精霊)が遣わす鳥とも考えられていた。
イギリスは都心部でも広い自然公園がたくさんあって、鳥や小動物をたくさん見ることができるので、動物好きにはたまらない。
コメント
佐賀県にいますよ。