ソーセージや卵まで!イギリスの瓶詰・缶詰食品をいろいろ試してみた

広告
イギリスの食文化

新型コロナウイルスの影響で、今年はずっと外食できず自炊している。せっかくの機会だから、今まで食べたことのないものを試してみようじゃないか、と思い立った。

今回のテーマはこちら。

スーパーで売ってる瓶詰・缶詰系食品をいろいろ食べてみようの巻。

大きなテスコ(チェーンスーパー)で目についたものを適当に買ってみた。

  • ローストパプリカのオイル漬け
  • ゴートチーズを詰めたパプリカ
  • 卵のピクルス
  • 玉ねぎのピクルス
  • 茹でミックスベジタブル
  • 茹でじゃがいも
  • デンマークハム
  • くるみのピクルス
  • ソーセージ

以上9種類をゲット。価格帯は1つ1~3ポンドの範囲に収まっている。

普通のピクルス(小さいキュウリのやつ。イギリスではgherkin=ガーキンと呼ばれる)とかツナの缶詰とかありきたりなものは外した。

そしてどの食材も特に下調べせずとにかく美味しそうな食べ方で食べてみる、という方向性にした。

以下は、これらの食材を一つずつ試してみた記録である。

広告

ローストパプリカのオイル漬け

ローストパプリカのオイル漬け。これは調理してある総菜のようなものなのでそのまま食べられる。この料理自体はレストランとかで食べたことがあるが、瓶詰のものは初めて。さあ、お味は……?

晩酌の前菜として味見してみた。ちゃんと焦げ目までついている。上の物体は柿の生ハム巻き。

予想通りというか、これはとても美味しかった。ジューシーだけどオイリーすぎずいくらでも食べられそう。

サラダに入れても絶対美味しい、と思ったので入れた。生ハムとローストパプリカのサラダ。これだけでもドレッシングいらないくらい。レモンでもさっと絞れば完璧。

クロワッサンサンドイッチにも入れてみた。カリカリに焼いたベーコンと、グリルトマト&マッシュルーム、チーズ、レタスと一緒に。これも大変良い味。使い勝手が良い。

ちょっとした具材やサイドメニューを楽に用意したい時にすごく便利。これはまた買う。

広告

ゴートチーズを詰めたパプリカ

こちらは小さいパプリカにヤギのチーズを詰めたものがオイル漬けになっている。これも前菜的な、おつまみ的な感じで、スーパーの総菜コーナーにも売っている(瓶ではなく普通のパックで)。

なので、総菜コーナーのものは食べたことがあるし、そこそこ美味しいことは知っているが、瓶詰はどうなのかなと興味を持った。普通のと違うのかな……?

中身はこんな感じで、一口サイズの大きさ。

惣菜コーナーに売っているものよりちょっと酸味が強いかな。人によっては酸っぱすぎると感じるかもしれない。

それよりも、ゴートチーズが好きかどうかで好みが分かれそう。私はあまり癖の強いチーズが好きではないので、他のチーズの方が良かったかも。

おつまみとしてちょこっと食卓に出すにはありかな。

玉ねぎのピクルスと卵のピクルス

ピクルス2種。玉ねぎのピクルスはまあ想像つくけど、ミニ玉ねぎが珍しかったので買ってみた。

卵のピクルスは全然想像つかない。原材料を見てみると、固ゆで卵にビネガーとか書いてある。本当に酢漬けなんだ……。

パッケージには、「フィッシュアンドチップスのお供に」「Ploughman’s lunch(イングランドの伝統的な農夫のランチで、パンとバター、チーズ、オニオンなどのシンプルなもの)に合う」と書いてあったので、「なるほど、さっぱりした副菜的なものかな」と思い、パンもフィッシュアンドチップスも我が家にはないし、とりあえずサラダに入れてみよう! となった。

ピクルス系はサラダに入れればだいたい何とかなると思っていた私だが、その考えが甘すぎることをすぐに学ぶこととなる……。

サラダ。卵はただ切っただけ、玉ねぎは切ってドレッシングにあえてかけてみた。

いやこれがね、卵が超酸っぱい。酸っぱすぎる。美味しくない。まずいレベルで酸っぱい。いくらピクルスだからってこんな酸っぱいことある? ドレッシングをかけようが野菜と一緒に食べようが強烈な酸味しか口に残らない。

これをフィッシュアンドチップスと食べるとはどういうことだ、ビネガーそのものの代わりなのか。

これは無理だ……と思い、どうにか他のやり方でこの酸味を中和できないものかと、マヨネーズに頼る。

こんな感じでね。卵をクラッシュしてマヨネーズたっぷり入れて、少し塩コショウ。それでも全然余裕で酸っぱすぎる。砂糖まで少し入れてみたが駄目だった。食べれるものにならない。チョイスを失敗した……。パン&バターと食べてみたら少しは違ったのかもしれない。

玉ねぎはというと、やはり思っていたより酸味がきつめだが、まだ食べられる。少量を肉料理とかカレーとかの添え物にしてもいいかもしれない(らっきょうみたいな?)。とにかく卵の衝撃がすごくてかき消されてしまった。

茹でじゃがいもと茹で野菜

ポテト缶。小さなじゃがいもを茹でたものが入っているらしい。

ミックスベジタブル缶。人参、パースニップ(白い人参みたいな野菜)、エンドウ豆、インゲンを細かく切って似たものが入っている。

多分これはどちらもシチューとか煮込み料理に使えば普通に美味しくなるのだろう。だが私はそのままの味を試してみるんだぜ!

どちらも電子レンジで温めて、ラムステーキの付け合わせにした。

うん、これは予想通りの缶詰の味、という感じ。特段美味しいってわけでもないけど、全然いける。というか、これより前にあの酢卵事件があったので、「食べられるだけでありがたい」みたいにハードルがすごく下がっていたこともきっと評価に影響している。

じゃがいもは、なぜか、日本で食べたことのある栗の水煮みたいな風味がしたのがやたら印象に残っている。保存料の味だろうか。

デンマークハム

イギリスで売ってるけどデンマークハム。メイドインデンマークと書いてある。パッケージの写真がスライスされたハムなので、それがそのまま入っているんだと思いきや……。

え、なに、写真と全然違くない? パッケージ詐欺かな?

ゼラチンにうっすら包まれた肉の塊が出てきた。正直に告白すると、アスパラガスのハム巻きにしようと思って茹でたアスパラガスまで用意していたのに、その目論見は崩れ去った。

とりあえずそのままシンプルに食べてみる。なんか見た目がドイツで食べた分厚いハムに似ているなと思い、その時の記憶をもとにピクルスとマスタードも追加してみた。

一口食べて思ったのが、ああこれはスパムに近い……! ほろほろ口の中で崩れるくらい柔らかい。塩気は結構強めでしょっぱいが、普通に美味しい。ピクルスとマスタードと一緒に食べて正解だった。

ちなみに、使われなかったアスパラガスは普通にそのままマヨネーズをつけて食べた。

このハムは熱を通したらよりイケそうだな、と思い、残りをチャーハンに入れてみた。

うん、美味しーい! 少し焦げ目がつくくらい焼くのがいいね。ハムに塩分があるので味付けは少しでいい。

写真は撮っていないがオムレツにも入れてみた。これも美味しかった。私の中では火を通した方が美味しいという結論に至ったが、缶には「美味しく食べるためには事前に冷蔵庫に入れて冷やすといい」みたいなことが書いてあったので、推奨される食べ方ではないのだろう。

くるみのピクルス

私は恐れおののいていた。あの卵のせいでピクルスが若干トラウマになっていたのだ。原材料を見ると、くるみ、砂糖、酢、となっている。砂糖の方が分量が多いなら大丈夫だろうか……。甘酢っぱいくるみって想像がつかない。

パイやサラダに入れるといい、と瓶に書いてある。

取り出してみた。地味にビジュアルがやばいな。黒い。普段ナッツとして食べるくるみの周りにある果肉(?)の部分まで丸ごと使われているようだ。

切ってみたところ。指でつぶせるくらい柔らかい。そのまま少し食べてみたら、確かに酸っぱいものの、甘酢漬けって感じなので、恐れていたような事態にはならなそうだ。

スライスしてサラダに入れてみたら(写真撮り忘れ)、結構いけた。杏とか、そういう甘酸っぱい果物を思わせるような感じなので、肉と一緒に食べても美味しそう! と思い、ステーキ用のソースを作ってみた。

ただいかんせんこのくるみを入れるとすべてのものが黒くなるので、見た目は華やかにならない……。

作ったソースをラム肉にかけてみた。 

(写真撮ったけど、私の盛り付けのセンスがないのと粘性が強いソースになってしまったことでやや不快なビジュアルになってしまったので自主規制)

でも味はかなり良い。蜂蜜で結構甘みを足したので、ほどよい酸味になって肉とばっちり合う。

たまたまだけど、この時もまたラム肉のステーキにした。イギリスに来てからラム肉が大好きになった。

このくるみピクルスはかなりいけるぞ。うむうむ。またソースとして使ってみよう。

ソーセージ

今までイギリスで生活する中、気になりつつも通り過ぎていたのがこの商品。ソーセージの缶詰ってなんじゃいな。

絶対美味しくないよ……。と思っていたが、食べてみないとわからない! ホットドッグと書いてあるので、素直にこれでホットドッグを作る。

準備は、ボイルするかレンジでチンするだけ。ボイルしている間にパッケージを読んでいたら、これはチキンソーセージだということが判明した。この時点で普通のソーセージの味は期待してはいけないのだろうと悟る。

そのまま少し味見してみると、なんだか魚肉ソーセージっぽい感じの味。まあチキンだから淡白なんだろう。

できた。ソーセージが小さいので1つのパンに2本詰めた。ピクルス(きゅうりのやつ)も入れて。

うーん、まずくはないけどやはり美味しいとは言えないな、と思いながら食べていて、記憶の奥底からずるりずるりと呼び起こされたものがある。そうだ、このチープな味……パリパリで濃厚な美味しいソーセージとは別物であるこの味……これは……「日本のコンビニなどで安価で売っているソーセージパンの味」だ!!

かなりの年月それを食べていないので確証はないが、そこそこ近いと思う。総評としては、まずいわけではなく、ソーセージとは別物だと思えば普通に食べられる。


振り返ってみると、大変衝撃的なこともあったが、一連のトライアルとして全体的に楽しかったし刺激的であった。パプリカみたいに美味しい総菜も発見できたし。

少し前には缶詰のパイなるものも見つけたので食べてみた。そのレポも併せてどうぞ。

イギリスで缶詰のパイを見つけたので食べてみた
代表的なイギリスのパブ飯の一つにパイがある。甘いパイではなくて、パイ生地の中にいろいろな種類のシチューが入っている、食事用のパイだ。 私の中では、イギリス料理の中では美味しい貴重な食べ物という位置づけとなっている。 スーパーでも温めるだけのパイや冷凍のパイが売られているので、パブやレストラン以外でも食べられる。先日、私は新しい形のパイを見つけてしまった。「缶詰に入ったパイ」である。 買っ...
タイトルとURLをコピーしました