イギリスのパブ入門~パブってどんなところ?注文の仕方は? 

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イギリスの食文化

イギリスと言えばパブ。イギリスにはパブが至る所にあり、カジュアルな社交場として独特の文化が形成されている。一番「イギリスらしい」空間でもある。イギリスではぜひパブに入ってその雰囲気を楽しんでほしい。

今回は、イギリスのパブについての情報と、パブでの注文の仕方、価格などについて紹介したい。

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パブの起源は「パブリック・ハウス」

イギリスの居酒屋的存在であるパブは、「public house(公共の家)」の略称である。その名の通り、大勢の人の社交場として今も昔も機能しているのだ。パブは18~19世紀にかけて誕生したとされるが、その前身はもっと前からあった。

街中を歩いていると、時々「tavern」「Inn」という名称の建物を見かけるが、11~13世紀ごろにはこのような名称の施設がすでにあったとされる。Innは酒場のついた宿泊施設、tavernは食堂的な食べ物と飲み物を楽しむ場であったらしいが、これも現在ではパブと同じである(Innは普通にホテルの名称である場合もある)。

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「パブリック・ハウス」と「フリー・ハウス」の違い

また、「free house」というサインも街中ではしばしば見かけるが、これはパブリック・ハウスが特定の1つのブルワリーのビールしか売ってはいけないという制約があるのに対し(現在はその限りではない)、そのような制約がなく好きな酒を売れるパブのことである。

昔はパブ内で労働者用と上の階級用の空間が分かれていた時代もあり、その名残が見られるパブもある。

パブの魅力は、1つ1つ異なる内装や建物である。そもそもイギリスの建物は古いものが多く、数百年の歴史を持つパブも珍しくない。チェーンのパブももちろんあるが、同じチェーンのパブでも店舗によって全く内装が違うことはよくある。

モダンなスタイルから、ヴィクトリアン調のもの、ステンドグラスがあったり暖炉があったり、増改築を繰り返して迷路のようになっていたり、個性的なパブも多い。

パブ内の設備もさまざま

基本的には「飲んで話す場」なので、バーカウンターがあってテーブルがあって各種酒類とおつまみがあって……というベーシックな設備はどこも共通しているが、パブによってエクストラな設備を持っているところもある。

サッカー大好きなイギリス人にとっては、パブでの試合観戦も楽しみの1つ。テレビが設置してあり、サッカーの試合の日はファンで賑わうスポーツパブもたくさんある。スポーツ好きの人にはいいけれど、友達と話をしたりするには騒がしすぎるかもしれない。

このように、ビリヤード(イギリスではプール=poolと呼ばれる)台があって自由に遊べるところや、ゲームセンターのようにスロットがあるパブもある。写真は、友人とパブでビリヤードをした時のもの。映っているのは友人1人だけだが、計4人で行った。グループで行ったらこういうゲームをするのも楽しいかも。

また、パブによってはミュージックライブやテイスティングイベントをやるところもある。お酒を飲みながら楽しめることすべてが詰まっているのが、パブなのである。

飲み物の頼み方

パブでは店員が案内してくれることはないので、入ったら空いている好きな席に自由に座っていい。席料などはかからない。

飲み物は基本、カウンターで注文、支払いをする。パブによっては席で注文を取ってくれるところもあるが、多くはカウンターでその都度注文して支払いをするスタイルだ。

メニューの形式は店によるが、ビールとサイダー(シードルのこと。りんご酒。アルコール飲料である)は載っていないことが多い。

このように、ビール・サイダーの各銘柄のロゴがカウンターのビールサーバーの上に設置されているので、ここから好きなビールを頼む。

あまりよくわからなかったら、「do you have any recommendation?/which one do you recommend?(おすすめはありますか?)」と店員におすすめを聞くのもあり。

ワインやその他のカクテルなどは、店内の壁にかけてあるパネルに書いてあったり、別にドリンクメニューがあったりする。価格が書いていないことも稀にあるので、その場合はお店の人に訊くといい。

若く見える人は年齢確認をされる場合があるので、IDも一緒に持っていこう。

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イギリスのビールのサイズ

イギリスのビールの基本のサイズは、1pint(パイント)といい、1パイントは568ml。約半リットルである。これが多すぎる、という人は、half pintを頼むこともできる。文字通り半分のサイズである。ハーフパイントでいろいろなビールを飲み比べてみるのもあり。

ロゴを指差しながら「Can I take this one?/ I take this one」と注文すると、たいていの場合「one pint?(1パイントでいいですか)」と訊かれるので、この時に1パイントかハーフパイントかを知らせよう。もちろん注文時に言ってしまっても構わない。

飲み物の値段

だいたい、普通のパブではビールが1パイントで4ポンド代が標準という感じ。3ポンド代なら安い、5ポンドを超えると高いと感じる。

ワインもスモールグラス1杯5~6ポンド前後だろうか。グラスワインにはスモールグラスとラージグラスとサイズの違いがあり、だいたいスモールは125ml、ラージは250ml。ラージだと7ポンドくらい。

カクテルだと1杯8~12ポンドという感じ。

食べ物・おつまみの頼み方

これはパブによるが、ドリンクと同じようにカウンターで注文、その都度会計する場合と、テーブルで注文して最後に会計する場合の2通りある。店員さんがテーブルに来ず、よくわからなかったら、カウンターに注文しに行ってしまって構わない(もしテーブル制ならその時に「テーブルに注文を聞きにいきます」と言われる)。

パブにも、いわゆる「パブ飯」をだす普通のパブと、料理に力を入れている「ガストロパブ」というのがある。

パブ飯は、レストランより価格帯が安くボリューミー。ジャンク目なものが多いが、美味しいものも結構ある。イカリングや、ハム・サラミのシェアプレート(上の写真)、オリーブの実やサラダなど前菜やサイドメニュー的なものも置いている。ガストロパブでは、レストラン並みのクオリティのものが味わえる場合もある。

価格は、だいたい前菜・サイドメニューが3~6ポンド、シェアプレートやメイン料理が9~15ポンドくらい。

代表的なパブ飯

  • フィッシュアンドチップス……イギリス代表選手。ビールとの相性は抜群だが、いかんせん量が多いのと野菜っ気がないので、サラダをサイドで追加するのがいい。
  • ソーセージとマッシュポテト……マッシュポテトの上に大きなソーセージが乗り、グレービーソースがかかっているシンプルな料理。イギリスのソーセージは柔らかい(小麦粉が多く入っており、パリっとしない)ので、それが大丈夫なら美味しくいただける。
  • ハンバーガー……ハンバーガーを出すパブも多い。……けれど、ハンバーガー専門店に行ったほうが確実に美味しいバーガーに出会える。美味しいハンバーガー屋に関しては下記を参照。
  • サンデーロースト……日曜にしか食べられないメニュー。ローストした肉(鳥、豚、牛、ラムから選ぶ)にマッシュポテトと茹で野菜、ヨークシャー・プディングというパンのようなものがついたワンプレート。これはなかなか美味しいのでぜひイギリスで食べてみてほしい。

パブはランチ利用もOK

夕方からしか開かない店もあるが、昼間から開いているパブも多い。上記のようなパブ飯に加えてランチメニューを設けているところや、普通よりお得に食べられるランチオファーがあるところもある。もちろん昼間からお酒も提供しており、ランチビールを飲んでいる人もたくさん見かける。

大通り沿いや人通りが多い場所にあるパブは、午後5時くらいから急に混み始める。仕事帰りにパブによって一杯、という人が多いからだ。金曜の夜などはどこのパブも溢れんばかりに人が入っているので、パブ難民になることも多々ある。

場所にもよるが、夕方より前の時間は空いているパブが多いので、ゆっくりしたい場合は明るい時間帯に入ってみるのもありかも。

多くのパブは11時で閉店

パブの多くは、11時と割と健全な時間で閉まってしまう。ベルがカンカンと鳴らされたら「もう少しで閉店」の合図。追加料金を払ってライセンスを取得すれば24時間営業できる(深夜営業もできる)らしいが、そのようなパブは多くない。

もうこの頃になると、お客はできあがっていて、グラスを割りまくったり(興奮して手が当たってしまう?)、グループで大合唱(特にイギリス人。よく見る)していたりするが、この閉店時間には誰も逆らえないのである。

バーやレストランなどは深夜まで営業しているところもある。


パブは、イギリス人の生活に欠かせないものであり、古くからその社会に根付いている場なのだ。ちなみに、イギリスの人口一人当たりのパブの数は、日本の一人当たりのコンビニの数より多い。

詳しくはこちら。

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