ルーブル美術館で見られるイケメンと美女を紹介するよ

2016年12月25日イギリス以外のアート情報, 旅行レポ, アート情報・展示レポ, フランス

パリのルーブル美術館に行って見つけた、イケメン&美女を紹介するよ!

全部を見れたわけではないので、一部だけど、1階の絵画・彫刻セクションより。

目次

彫刻のイケメン・美女たち

彫刻の展示室はこんな感じ。フランスは観光客が減っているし、今はオフシーズンの冬だから、なおさら人が少なかった。

大理石のビーナス像(古代ローマ時代)

アントニオ・カノーヴァ「アモールとプシュケ(エロスの接吻で目覚めるプシュケ)」(1787年~1793年)

アントニオ・カノーヴァの代表作。

アモールはローマ神話の愛の神、エロスはギリシャ時代の愛の神。同じ神だけど呼び名が違うだけ。

神であるエロスと、人間のプシュケが禁断の恋に落ちてしまうという物語からきたモチーフ。ううん耽美だわ。

私はこの作品にはエロティックさは感じないけど、少年少女の肌の柔らかな質感と、お互いそっと触れ合う感じの優しい表現は見事の一言。

エロス像

これは別のエロス像。美青年に表わせられることが多い。

ミケランジェロ「瀕死の奴隷」(1513~1515年)

これは2体でセットの「奴隷」という作品のうちの1体。こちらは若くて美しい彫像。

ポーズも相まって、恍惚としているように見える。

横から見た体のひねり具合の見事な造形と、色っぽさよ…!

ミケランジェロでは珍しくない、未完の作品。足元にサルがいる。このモチーフがどこから来たのかはよくわかっていないそうだ。

アドリアーン・デ・フリース「プシュケを持ち上げるメルクリウス」(1593年)

ここでもまたプシュケが出てきた。メルクリウスはローマ神話の呼び方で、商人や旅人の守護神。ギリシャ神話ではヘルメスと呼ばれる。

メルクリウスが、地上にいる人間のプシュケを神々の国、オリンポスに連れていくために彼女を持ち上げる。この後、天で彼女はエロス(アモール)と結ばれるのだ。

艶のあるしなやかな筋肉が素敵。窓から射している光のおかげで、まるで彫刻が光っているように見える。

後ろから見るのがおすすめの女性像

大理石の女性像。


後姿がとてもセクシー。特にお尻の線が綺麗で大変見ごたえがある。

サモトラケのニケ(190年)

もともとは船首に立っていたというこの像。左斜め4分の3の位置から見ることを想定して作られたので、身体の左側(写真で見えている方)が作りこまれていて、右側は割とあっさりとした作りになっている。

たなびく薄い布を、こんなに動きのある表現で、石から彫り出せるんだろうか?未だに私には信じられない。

そして絶妙にひねられた身体。人類史の彫刻技術のすべてがここに詰まっている、と私は思う。顔や腕がなくても、その力強い翼と、風を受ける衣と、肉体だけで美しい。

美女と言えば、定番の「ミロのビーナス」もルーヴルにいるのだけれど、今回は見なかったのでパス。

絵画の中のイケメン・美女たち

ジャン=オーギュスト=ドミニック・アングル「スフィンクスの謎を解くオイディプス」(1808~1827年)

スフィンクスが旅人オイディプスに謎かけをしているところ。

「朝に4本、昼に2本、夜に3本の足を持ち、その上声を出すものは何か?」

有名ななぞなぞなので、知っている人も多いと思うけれど、答え合わせをしたい人はこの記事の一番下に答えが書いてあります。

この真剣な顔で駆け引きをしている裸体の男女(女は半分ライオンだけど)っていうのが、緊張感があって妙に生々しい。
しかしこのオイディプス、いい身体の美男ですね。

ジャン=オーギュスト=ドミニック・アングル「オダリスク」(1814年)

あえて解剖学的正確さを無視して、美しさを強調するために、引き伸ばした裸体を描いたことで有名な裸体画。

そのせいで当時大変な批判を浴びてしまったが、アングルは新古典主義に分類されるが、「唯美主義」だったんだと思う。美しいものを創り出すためなら、何も厭わない姿勢。

この「オダリスク」は、モノクロームバージョンもある。

ジャック=ルイ・ダヴィッド「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」。(1805~1807年)

ジャック=ルイ・ダヴィッドは、上に出てくるアングルの師匠。

中心で冠を上に掲げている人がナポレオンで、ひざまずいているのが妻のジョセフィーヌ。これは実際にはナポレオンがジョセフィーヌに戴冠しようとする場面だ。もとはナポレオンが自分に戴冠するシーンだったが、描き直されたらしい。

この衣装の素晴らしい質感と初々しいジョセフィーヌの横顔についつい見とれてしまう。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「聖母子と聖アンナ」(1503年頃)

ルーブル美術館にはレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」があることで有名だが、いくつか他の作品も展示されている。

この作品は、幼児のイエス・キリストと、イエスに手を差し伸べるマリア、そして後ろにその母のアンナの3人が描かれている。

私はダ・ヴィンチの描く女性の顔が好きだ。細面で堀が深く、目が鋭くて、静かな笑みをたたえている。この聖アンナの顔がドンピシャに好き。

しかし、この構図、計算されつくした象徴的な構図だと言われていても、いい年したマリアがアンナの膝に腰かけているのが見るたびに面白くて笑えてしまう。

アンヌ・ルイ・ジロデ・ド・ルシー=トリオゾン「エンデュミオン-月の印象」(1791年)

エンデュミオンという美しい羊飼いに心奪われた女神ディアナが、月光に姿を変えて眠る彼のもとに降り立ち、体を愛撫するというシーン。左にいる天使のような、蝶の羽をもつ子供は、風の神セフィロスでディアナを助けている。

なんとも神秘的でエロティックなこの絵画、最初に目にした時の衝撃がすさまじかった。
イケメンというより、ただただ美。

フランチェスコ・ゲッシ「聖母子」(1649年)

彫刻のように美しい聖母の顔と、触れたら柔らかそうな幼子イエスの肌の質感がたまらない組み合わせ。

比較的小さな円形に、作品が収まっているのもポイントが高い。
ポートレイトとして完成した空間だ。

やや憂いに満ちたようなマリアの顔がミステリアスで、私の好きなタイプのマリア顔(なんだそれは)。

グイド・レーニ「ダビデとゴリアテ」(1601-05年頃 )

イスラエルの最初の王だと言われているダヴィデが、巨人ゴリアテを倒し首をとった場面。

凄惨な場面なのだけれど、疲れているのか、冷めた感じで視線を落とすダヴィデの目つきが色っぽい。毛皮を裸の上半身に巻いていたり、足のひねったポーズなど、画家が色々な要素を盛り込んだのがわかる。描いてて楽しかっただろうな。

カラヴァッジョ「女占い師」(1594年)

カラヴァッジョ初期の最高傑作と言われている作品。若い男性が、女占い師に手相を見てもらっている場面。

この青年は、カラヴァッジョが描く典型的な美青年の顔だ。カラヴァッジョによる、同じ題材をモチーフにした似た作品が、ローマのカピトリーノ美術館にも所蔵されている。

ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ「聖母の前で泣く聖ペテロ」(1647年)

グエルチーノという名前でも知られる画家。

珍しいシーンだったので印象に残った作品。聖ペテロと聖マリアが泣いている。なぜかはわからない。キリストの処刑に関連しているのだろうか。

聖マリアの握りしめられた指先が赤くなっていて、顔よりも雄弁に感情を表しているように見える。

サー・トーマス・ローレンス「バウチャレット・エイスコー氏の子供たち」(1808年)

イギリスの画家。
バウチャレット・エイスコーとは当時の実業家で、ローレンスと仲がよかったらしい。彼には1人の息子と3人の娘がいた。

この作品では、赤い服の少年が息子、白い服の3人が娘だ。天使のように可愛い。写実的なのにどこかイラスト的でもある。子供たちが漫画のような美形だからだろうか。

見ていてほっこりする絵だった。

おまけ~ルーヴル美術館の内部装飾~

ルーヴル美術館は、そのコレクションだけでなく、内装も豪華絢爛。もともと宮殿だからね。

天井装飾の豪華さと言ったらない。

とにかくどこを見ても、彫刻と絵画でこれでもかと埋め尽くされている。金ぴかの部屋もあったので、これから行く人は要チェック。


上で紹介した、スフィンクスの謎かけの答えは、「人間」。人間は幼児の時は4本足で這い、成人になると2本足で歩き、老人になると杖を使うからだ。

美とは正反対の話になってしまうけれど、今回パリに行ったときに感じたことを書いたのでよければどうぞ。

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