ノルウェー旅行:物価高に驚き&外食事情がボロボロな理由

2017年12月4日

1週間ほど、ノルウェー旅行に行った。ノルウェー第二の都市、ベルゲンの空港に降り立ち、そこからフィヨルド(氷河によって形成された複雑な地形の入り江のこと)を見にドライブで地方を巡るという、自然を見る旅。

そんな旅行で、驚いたことの一つにノルウェーの物価の高さと外食の貧しさがある。

日本からイギリスに来た時、「うわあ…なんでもかんでも高い…特に食べ物なんか日本の2倍じゃん…」と思っていて、ようやくイギリスの物価に慣れたと思っていたら、ノルウェーでは「イギリスの2~3倍じゃん…」となった。

ここでは、ノルウェーの物価について、また外食事情を語っていこうと思う。

※ここで出てくる通貨単位クローネとは、ノルウェーの通貨ノルウェークローネを指す。ユーロではない。

とにかく全て高い

一言で表すならこれに尽きる。日用品から食材から交通費から、何から何まで全て高い。

例えば、水のペットボトルでさえ高い。コンビニ(セブンイレブン)では、600mlのペットボトルで33クローネ(=3.3ポンド=460円)もした。
スーパーではさすがにもうちょっと安いが、同じく600mlで15クローネ(=1.5ポンド=210円)、1.5リットルで20クローネ(=2ポンド=280円)など、やはり「スーパーでこの値段!?正気か?」と思うほど高い。

ロンドンの2倍である。

お酒の価格&ノルウェーの変わったお酒事情についてはこちらを。

税金が高い

なぜすべてのものが高いのかというと、まず税金の高さがある。食料品には15%、それ以外は25%の税がかかるという。

イギリスも消費税は20%と高いが、食品や子供服、おむつ、書籍、新聞、医薬品など、生活必需品には税はかからないので、物価の高さには随分ギャップがある。

だがこの税金から、ノルウェーの「高福祉社会」が作られている。医療費と教育費が原則無料で、義務教育~高校、大学まで学費はかからない。妊娠から出産までの医療費も無料。高齢者や障害者の福祉も手厚い。そして国民の幸福度は世界でもトップレベルだ。

道路を通るにもいちいちお金がかかる

車を運転するときに、頭に入れておかないといけないのが道路の料金。高速道路でなくても、橋やトンネルを走るのにいちいちお金がかかる。ノルウェーは山が多いので、とにかくトンネルが多い。

また、橋やトンネルだけでなく普通の道路でも、都市部近辺ではかなりの数の道路で料金をとられる。

ノルウェーでレンタカーを借りると、料金は自動で計算され、最後の支払いの時に合計金額に足して引き落とされる。(一部道路上で機械にお金を入れるパターンもある)

そして、料金がいくらなのか明記されていないところが多いので、実際引かれてみないとわからない。一部、料金が書いてあるところでは、20クローネ(=2ポンド=280円)というところがいくつか、高いところだと80クローネ(=8ポンド=1120円)というところもあった。

外食の高さが尋常ではない

レストランがメチャクチャ高い。そしてレストランの数自体も都市部でも少ない。

ノルウェーの都市ベルゲンで一番安いレストラン(カフェ、ファーストフード、ケバブ屋などを除いた中で一番安い)に行った時でも、前菜100クローネ(=10ポンド=1400円)、メイン300クローネ(=30ポンド=4200円)だった。

味はとても美味しかったし、お洒落なレストランだったけど、これが最低価格帯だということに驚きを隠せなかった。
ここで食べたものの詳細はこちらからどうぞ。

そして朝食でカフェに行ったとき。

カボチャと人参のスープとアメリカンコーヒー。
コーヒーが30クローネ(=3ポンド=420円)、スープが100クローネ(=10ポンド=1400円)。

正気か?(2回目)

ロンドンだったらこの半分の値段なのに…と思った。美味しかったけど、別に普通のスープでした(値段によるマイナス補正)。

この値段には、税金25%がすでに含まれている。また最低賃金は定められていないが、ノルウェーの平均年収はイギリスの2倍。おそらく人件費も高いので、それも価格に加えざるえないのだろう。

この後、それでもまだ都市部は選択肢があるだけいい、と思い知らされる出来事が起きる。
地方のピザ屋で我々は悪夢を見ることになる。

地方にはそもそも店がない

そしてベルゲンを発ち、車でフィヨルドをめぐる旅が始まった。旅先ではホテルやB&Bに泊まる。ちなみにホテルの価格はロンドンと同じかほんの少し安いくらい。

だが、小さな「町」っぽいところでも、地方では飲食店が本当に少ない。ちゃんとしたレストランなど存在しない。ほぼファーストフードやカフェで成り立っているうえ、10軒もないのだ。人口7000人の町でもそんな感じだ。

なので、地方を回っている間ほとんどは、スーパーで材料を買ってサンドイッチを作ったりインスタントスープを飲んだりする食生活にならざるを得なかった。

ピザ屋での悲劇

ある町(町というより村かも)では、固まった場所に5軒飲食店があったのだが、そのうち4軒がピザ屋であった。

おかしいだろ!!そして残る1軒は中華料理屋であった。ここで「まあピザ屋なら安いだろう」と思ってピザ屋のうちの1軒に入ったのが間違いだった。

夫はピザ(スモール)を、私は野菜が食べたかったのでチキンやらベーコンやらも入った豪華な(?)サラダを頼んだ。あとはワインとビールをそれぞれ1杯ずつ。

ピザが120クローネ(=12ポンド=1680円)、サラダが160クローネ(=16ポンド=2240円)、ワインとビールはどちらも70クローネ(=7ポンド=980円)と、決して安くはないものの、「まあ税込みでこの値段ならレストランより安いし」と思って納得した。味は本当に普通の、チェーン店って感じ。

だが会計の時に「50ポンド越え」の会計票を渡されて目玉が飛び出しそうになった。上記のメニューの値段は、税金25%が加えられていないものだったのだ…。元の値段が高すぎるだろ!!特にサラダ!!

イギリスだって外食の税金は20%だが、元の食事の値段はこんなに高くない。

ピザ屋で50ポンド(=7000円)…ロンドンなら2人で小さな前菜をつまみ、2つピザを食べてワイン1本開けられるくらいの値段だ。

ピザが本気で国民食

その後も、行く先々ピザ屋しかなかった。「ノルウェーじゃなくてどこかイタリアの北部なんじゃないか」と錯覚するくらいにピザ屋しかなかった。

ノルウェーはヨーロッパで一番ピザの消費量が多いらしい。また冷凍ピザの売上もものすごいのだそうだ。

なんでノルウェーに来てまでこんなピザを…という思いを多くの観光客がしているに違いない。私はノルウェー料理が食べたかったのだが…。

また予算の問題から、ケバブやハンバーガーなどを扱っているファーストフード店も行ったが、「美味しーい!!」という感じではなく、ただただ普通である。ノルウェーにしては安いが、他の国の基準からしたらとんでもなく高いケバブだったことは間違いない。

ノルウェー人は外食をしない?

ノルウェー人が外食をするのは年に10回だという記事を見つけた。ランチなども含めてだ。1ヵ月に1回もない。それならこのレストランの少なさも納得である。需要がないのだから。

確かに、私たちが店に入った時はいつもガラガラだった。この高さなら確かに外食を控えたくもなる。

なぜこんな事態になってしまうのか

外食事情がこんなお粗末なのはなぜなのか。これまでの情報を整理してみた。そこで出た答えはこうだ。

税金25%+人件費が高い→外食の値段が高くなる→国民が外食をますますしなくなる→飲食業界での競争が起きず、淘汰されない

ノルウェーでは高い店も安い店も質が変わらない、という話を聞いたことがあるが、淘汰が起きないから質も改善されない。

今回の旅行で実際に食べたもののいくつかをここで紹介しているのでご覧あれ。ノルウェーでの食事を後悔しないためのアドバイスもあるよ。

ノルウェー旅行記一覧はこちらから。