ロンドンのクリスマスはどんな感じ?現地のリアルな雰囲気を紹介

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ロンドン・イギリス生活

イギリスでは、クリスマスは1年の中でも一大イベントだ。
実際にイギリスに来てみて、「ここではクリスマスってこんな風になるんだ」と思ったことがいろいろあった。

この記事では、イギリスのクリスマスの風習を説明するというより、私がクリスマスのロンドンの街を歩き回って実際に見てきたもの、体験したことをそのまま綴っていきたい。
画像はこの5年間で撮りためたもの。

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イギリスと日本ではクリスマスと正月の役割が逆! 

クリスマスについて話す前に、まずイギリスでのクリスマス(と正月)の扱われ方について簡単に書いておきたい。端的に言うと、クリスマスと正月の役割は日本とほぼ逆である。

日本では以下のような感じだろう。

  • クリスマスは恋人とデートをしたり友達とパーティーをしたりする。街は賑やかで、お店もすべて開いている。平日なら会社は営業日。
  • 大晦日〜正月は実家に帰省して家族や親戚と過ごす。基本会社は休み、お店も三が日は閉まるところが多い。

対してイギリスではこうなる。

  • クリスマスは皆家族や親戚と家で過ごす。会社は(24)25日・26日休み、25日当日はお店も公共交通機関もすべて休業。街中はゴーストタウン状態。
  • 大晦日〜正月は友達とカウントダウンパーティーをして飲みまくる日。街は人で溢れ、ロンドン中心部では新年のパレードも行われる。お店も営業しているところが多い。元日は会社は休みだが、三が日という概念はなく1月2日から普通に出社。

日本とはほぼ逆の状態であることがおわかりいただけるだろう。

今はフリーランスだから融通がきくが、イギリスで会社勤めをしていた時は1月2日や3日から普通に出社というスケジュールが日本人としてはううん……という感じであった。

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11月から街はクリスマス一色に。お正月もそのまま

11月から、ロンドンの街中はクリスマスのデコレーションだらけになる。

先に述べたように、重要度から言えばクリスマス>>>お正月である。またそもそもイギリスには正月飾りなどはないので、このまま正月に突入し、年が明けてもしばらくはこれらのクリスマスデコレーションはそのままである。

リージェント・ストリートやピカデリー・サーカス、オックスフォード・サーカスといった観光地の大通りも、クリスマス仕様に姿を変える。

こちらは一大マーケットであるコベントガーデン。毎年クリスマスには力を入れている。

数年前にコベントガーデンで展示していたレゴ彫刻。

トナカイたちが引くソリにはサンタが乗っている。何千、何万ピースのレゴを使ったのだろうか。職人技である。

園芸店には本物のもみの木が売られる

イギリスでは、家に飾るクリスマスツリーは本物のもみの木を飾る人も多く、クリスマスの時期になると至るところで本物のもみの木を売っているのを見る。

ちなみに、クリスマスが終わると木は処分されるようだ。

お店のウインドウや内装もクリスマス仕様に

もちろん、街中のお店もクリスマス色全開。こんな風にサンタ(風のもの)が佇んでいることもある。

華やかさで目を引くウインドウディスプレイ。

よく見ると犬が引く可愛いソリが。

雑貨屋もこの通り。クリスマスグッズが一斉に売られだす時期でもある。

こちらは王室御用達の高級スーパー「Partridges」。入るなり激カワの店内。楽しんで飾り付けをしているのが伝わってくる感じ。

レストランのテラスにも派手なデコレーション。

緑と赤を基本に、とにかく街中がカラフル、キラキラになるので、こういうのを見ながら歩いているだけで楽しくなる。

スーパーにはクリスマスならではの商品が並ぶ

普通のスーパーにも、クリスマスグッズが続々と登場する。クリスマスリースやツリー用の飾り、クリスマスのスイーツなどだ。

普通のお菓子やスイーツも、クリスマス仕様のパッケージになっていたりする。

さまざまなデザインのクラッカー。パーティーではこれが各テーブルに配られ大活躍する。鳴らして割った中には、小さなおもちゃや紙でできた王冠が入っていて、それをつけて残りのパーティーを過ごしたりする。

スノーマンやサンタの形をしたチョコ。

これはクリスマス時期になると一斉に店に並びだすミンスパイ。昔はミンスミート(ひき肉)が入っていたとされるが、現在はドライフルーツやナッツが入った甘い小さなパイとして普及している。

この他に、クリスマスケーキ的な位置づけの「クリスマス・プディング」も大量に売られだす。もともとは家庭で作るもののようだが、今は買う人も多いらしい。6ヶ月〜1年熟成させるものもあるらしく、日持ちも抜群。

クリームやデコレーションが乗ったケーキではなく、見た目は黒く硬そうな(実際は硬くないけど)山のような見た目である。正直外観は食欲をそそらない。だがこれがイギリスのクリスマスには欠かせないものなのだ。

ラム酒が効いたスポンジにナッツやドライフルーツ、香辛料が入っている、癖のある味。日本人には馴染みがない味だと思う。

ダサセーターを着て外出してる人を街中でたくさん見かける

クリスマスになると、サンタやトナカイなどクリスマス関連の柄が入ったダサセーターを着て出歩く人を見かける。

Amazon UKでもクリスマス前は豊富な品ぞろえが見られる。

絶妙に……ではなく普通にダサいこのセーター、英語でも「ugly Christmas sweather」と呼ばれている。

こういうセーターを、大人が普通に着て街を歩いている。この時期にパブに行ってあたりを見回すと、数人はこれを着ているおじさんを見かけるくらいである。

これ以外にも無数の柄があるのだが、私が好きなのは、サンタの顔と「HO HO HO(サンタの英語圏での正式な? 鳴き声笑い声)」という文字が書かれているもの。ダサすぎて逆にかわいい。着たことはないけど。

飲み会で、このセーターを友達同士で交換したりもするという。

教会のクリスマス・キャロルイベントが増える

クリスマスはキリストの誕生日。この時期、教会は大忙しだ。クリスマス時期にはさまざまなイベントを行っているが、特にクリスマス・キャロル(祝歌)のイベントがそこかしこの教会で開かれる。

クリスマス・キャロルには一度行ったことがある。歌詞を書いた紙が配られ、皆でキャロルを斉唱するというもの。その教会では、大人が歌っている間に小さな子どもが遊ぶキッズスペースや、子ども用に聖書のエピソードを学ぶ人形が用意されており、ファミリー向けのイベント体制が整っていた。

クリスマスイブ(12月24日)の様子

イブは普段と同じ日という扱いなので、企業も通常通りに営業する(個人で休みをとっている人はいるが)。ただ、スーパーは開いていても閉店時間が午後6時と早く、公共交通機関も本数を減らし終電を早めに設定している。

施設の営業時間も違ったり休業している可能性が高いので、観光の際は事前にきちんとチェックすべし。

また、夜〜深夜には教会のミサが開かれるためそこに行く人も多い(ただ交通手段はかなり限られる)。

クリスマス当日(12月25日)、街はガラガラになる

クリスマス当日、ロンドンの街はゴーストタウンとなる。小売店、飲食店、銀行、観光施設など、業種に関わりなくほぼすべての企業とお店が休業し、電車やバスなど公共交通機関もすべて営業していない。タクシーは動いているが、数は普段より減る上、追加料金がかかる。

ちなみに、大晦日や元日は公共交通機関は本数は減らすものの普通に動いている。

ゴーストタウン化したロンドンが物珍しかったので、当日にロンドン中心部を歩き回ったことがある。他に人がいないから目立つだけなのか、どこにこんなにいたの? というくらいホームレスの人たちがぞろぞろと街に出てきていたのが結構衝撃的であった。

事前に食料品や日用品は買っておこう

もちろん、スーパーもすべて閉まるため、クリスマス前数日間は食料を買い溜める人たちで大変混雑する。きちんと事前に食料を確保しておかないと、飢えるクリスマスを過ごすことになる。

イギリスに来て最初のクリスマスに、私はこうした事情を知らなかったため、どこへも行けず食料もなしで一人部屋で過ごしてしまった苦い経験がある。アホすぎる。

その時のことは少し、以下の記事にも書いた。

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クリスマス翌日(12月26日)のボクシング・デー

イギリスには、クリスマスの翌日にボクシング・デーなる祝日がある。この日も、公共交通機関の一部は運休していたり、また営業している線も一部の区間がクローズしていたりとややこしい。

飲食店は小売店は開いているが、スーパーや施設は企業や店舗によっては閉まっているところがあるので、事前に確認してから出かけることをおすすめする。銀行は、イブには営業しているが、このボクシング・デーには休みとなる。

では、クリスマスの翌日はなぜイギリスでそんなに重要なのか? ボクシング・デーの「ボクシング」って何? という謎は、こちらの記事で解説したい。

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