イギリスの寿司は日本の寿司とどう違う?驚きの進化を遂げている「SUSHI」

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イギリスの食文化

イギリスでは日本食は安定の人気を誇っている。ヘルシーでおしゃれな食事の代名詞のような感じにもなっている。

イギリスの刺身事情でも書いた通り、イギリスではもはや寿司は普通に食べられるくらいメジャーになった。「イギリスのSUSHI」だが。一見寿司の形状を保っているが、やはり日本のものとは結構違う。

今回は、イギリスの寿司がどのように進化を遂げているのかを紹介する。

もちろん、ちゃんとした日本食レストランに行けば、日本のものと同じクオリティの寿司は食べられる。

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寿司に玄米を使う

これ、見た時は目玉が飛び出るかと思った。玄米=ヘルシー! 体にいい! という認識はイギリスでもあるため、チェーンのパック寿司屋などに「玄米SUSHI」が登場しているのだ。

まだまだ基本は白米だが、玄米が今後メジャーになったらどうしよう。

プチプチした食感とか、寿司とあうのだろうか。そもそも酢飯になっているのか。謎は深まる。でも食べたくはない。

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寿司に揚げ物が突っ込まれている

日本でも天むすなどがあるが、イギリスの巻きSUSHIにも揚げ物が巻かれていることがよくある。メジャーなのはエビフライだ。エビフライを輪切りにしたものが「メインです」的な存在感で巻物に入っているのだ。時にはアボカド、時にはカニカマと一緒に。

それを醤油につけて食べると、決して不味くはないし、むしろ美味しいのだが「寿司のカテゴリではないな」という気分になる。これがメジャーになってなんでおにぎりは流行らないのか。こっちではSUSHIは「クールな食べ物」的位置づけなので、「ライスボール」じゃだめなんだろう。憶測だけど。

余談だが、なぜかカニカマはこっちでやたら人気だ。

「crab stick」という商品名で売られており「本物のカニ肉として売っている」匂いがプンプンするのだが、大丈夫なのだろうか「カマ」部分を付け足したほうがいいのではないか。(※後日、seafood stickという名称で売っているところも見つけた。これなら嘘はついてない。)

うらまき寿司という謎の存在

寿司のデリバリーなどでメニューを見ていると、「uramaki」というものがある。何となく「裏巻き」だろう、とわかるが、これは日本の外で発展を遂げた寿司の代表例である。

最初は謎だった。見たことも聞いたこともないからだ。

カリフォルニアロールなどを想像してもらえればいい。

このように外側が米で、米と具の間に海苔がはさんである。「裏巻き」だ。黒い外見を嫌がった外国人のために、数十年前に日本人が考案したとか。伝統の寿司とは違うけど、一応日本人発祥なのね。

でも、あえて海苔を内側に巻かなくてもいいんじゃないの……別に海苔なしでもいいんじゃないの? と思うのだが、何かこだわりがあったのだろうか。

イギリスでは寿司のわさびは別添え

わさびは寿司の中には入っておらず、別添えで入っている。西洋人はワサビが好きな人と苦手な人に分かれるからだ。

夫(ドイツ人)はワサビが異常に好きで、刺身でも寿司でもこんもり盛って食べるので、別添えの方があっているようだ。日本で寿司を食べた時は、中に入っている量では足りなくて追いわさびをして食べていた。

あと、こちらでは「SUSHI」は言葉として浸透しているが「刺身」はまだまだなようで、「刺身」のことを「スシ」と呼ぶ人は多い。「生魚=スシ」という方程式があるらしい。

ベジタリアン寿司という矛盾

日本でもかんぴょう巻きやらかっぱ巻き、漬物を乗せた握りはあるが、こちらでは「パプリカ」「マンゴー」などがネタとして乗っているものもある。別の意味でネタである。

オーガニック系の食品が売っているスーパーで売られている寿司パックには「この商品は肉、魚を使っていないので、ヴィーガンの人にも向いています」とか書いてある。それは寿司ではない。と私は思うのだがどうだろうか。というかそこまでして寿司にこだわらなくてもいいような。

「生魚=スシ」ならばその方程式を守っていただきたい。ならあれか、細切りのパプリカだけを見てもスシと呼ぶのか。など突っ込みたいけど、自分が食べなければいいだけなのでまあいいや。

かんぴょう巻きや漬物握りはこっちには輸入されていない。流行らないのだろうか。流行らなそうだな。

かっぱ巻きは愛されている。イギリス人はキュウリが大好きなのだ。

お冷やカクテルにキュウリを入れる? イギリス人のキュウリ愛

アボカドもネタの代表格だ。「アボカド巻き」「アボカド握り」などが普通にネタの1つとして受け入れられている。


このように、イギリスのSUSHIは結構驚くべき特徴を持っているものもある。

一番無難で美味しいのはサーモンの寿司。脂が乗っていて美味しい。

刺身や寿司が恋しい日本人が、ロンドンで生魚を食べるには? 

日本とはかなり違うイギリスの魚事情:高い、種類が少ない、生食できない

イギリスの食文化に興味のある方はこちらをどうぞ。

【過去記事まとめ】イギリスの食文化がまるわかり! スーパーや日本食事情も

その他、イギリスへの旅行、移住に役立つ情報はこちらから。

【お役立ち情報満載!】ロンドン生活・旅行ガイド

コメント

  1. 匿名 より:

    高知県の郷土料理で「田舎寿司」というものがあり、椎茸、みょうが、タケノコなどをネタにした野菜寿司です。ヴィーガンが多い国に輸出したら案外ウケるかも知れません。