ロンドンの中の異空間:英語の通じないブラジル人街に行ってきた

2018年5月3日イギリスの食文化, ロンドン・イギリス生活

この度、私はロンドン内でかなりディープな一角を見つけてしまった。ロンドンに住み始めて3年半経つが、今まで行ったスポットの中で「秘められ度」はここが一番かもしれない。

ロンドンの隠れたブラジル人街

友達が「建物ひとつ全部ブラジル人街になっている場所がある」と教えてくれたので、どんな空間なのかを見るために行ってきた。降り立ったのは、セブンシスターズという北ロンドン(ゾーン3)のエリア。

駅から数分歩いたところに、その建物はある。グーグルマップにも載っていないという正真正銘「隠れた」場所だ。

色々なお店が並ぶ普通の通りにひっそりと佇む古いビル。

入口からしてすでにかなり雰囲気がある。

入口上部。シャッターが半分閉まりかけているのも、なんだか怪しい雰囲気に一役買っている。看板に穴開いてるし…。

中はあまり広くない。ブラジル系の商品を置くスーパーや、ブラジル料理を出すカフェ、ヘアサロン、ファッション店などが狭そうに並んでいる。あとなぜかイラン系のスーパーもあった。

中は全部ポルトガル語

入口を一歩入ると、英語が消失する。看板も、掲示板に貼られているお知らせやチラシなども、ポルトガル語一色なのである。いる人ももちろん全員ブラジル人だ。

そこかしこでポルトガル語が飛び交う。異国感がすごい。

友達が以前ここで店員さんと話したときには、英語が通じなかったらしい。ロンドン内にこんな場所があるのか…。

両替屋がいくつかと、何かの事務手続きをするような事務所?もあったので、ブラジル移民がここに来て色々と生活の用を足していくんだろう。

見たことのないブラジルの食べ物がたくさん

クッキーやパン、チーズなど。手前のものはゼリーらしいが、何のゼリーかは不明。

どんな食べ物かよくわからない冷凍食品も。

ブラジルのパン?ドーナツ?なかなか美味しそう。ブラジルの人にとっては親しみある味なのかな。

行ったのは午後7時近くだったが、お店は半分くらい閉まってしまっていた。惣菜屋さんの食べ物、とても美味しそう。私は学生時代、日本のブラジル料理レストランでバイトしていたことがあり、その時あった懐かしい見た目の食べ物もちらほら。

スーパーの中にはブラジルの食品がずらり。やっぱり、ブラジル人からすると「これじゃないとだめ」っていう調味料とか、材料とか、あるんだろうなあ。英語が併記されていなくて、何なのかわからないものも結構ある。

あのココア味の粉末、ミロがやたら売っていたので、ブラジルの商品なのかと思っていたら、全然違った。スイスに本社があるネスレ社の商品だという。なぜここに大量にあったのだろう。ブラジルの人はミロが好きなのだろうか。

石が売っている…?」と思ったら、なんと「皮を剥いて乾燥させたじゃがいも」だった。衝撃。

しかもテスコ(イギリスの大手チェーンスーパー)のジップロックに詰め替えられている。ロゴ入っちゃっているけどいいのかな。笑

でも何度見ても石にしか見えない。完全に石。どうやって食べるんだろう。煮たりするのかな。

謎のスナックを発見

あ、バナナチップスが売ってる~と手に取ると、友達が「これはバナナじゃない」と言う。いやいやどう見てもバナナじゃん…と思ったが、「バナナによく似たプランテンという食べ物」なのだという。

初めてそんな植物があるのを知った。かなりの衝撃である。

でもこのパッケージはバナナにしか見えんぞ?と思いながら、3種類ある味の中から一番スタンダードと思われるのを購入。このお店のレジの人は英語で話してくれた。

フレーバーはナチュラル(今回購入したもの)、スイート、ライムとあり、ナチュラルは塩味であるらしい。…塩味?こんなバナナな見た目なのに塩味なの?

困惑しつつ、そもそもプランテンという名前自体を初めて聞いたのでググってみた。

プランテンとは…バナナと異なり、一般には料理に用いられる果物である。多くの市場ではバナナと明確に区別されて扱われているが、交雑種には一般的でない多くの種類があり区分は不明瞭である。バナナとプランテンの差異は植物学上の正式な分類ではなく、果実をどのように消費するかによりいずれの語が用いられるかが決まり、用法としては、文化や分野によって変わるものである。また、品種群の一つとしてプランテン (AAB) が存在しているため、狭義においてはこちらを指す。日本語ではリョウリバショウ、クッキングバナナ等と表記されることもある

(wikiより)

要は、主に料理に使うバナナに似た果物?で、甘みが少ないらしい。私たちが普段果物として生で食べている「バナナ」とは別物だと区別されている。日本ではお目にかかったことがない。

熱帯地方の主食であり、主食としては世界第10位に位置する。(wikiより)

私が知らないだけで世界的にはすごいメジャーなんですね…。本当に世界は広いなあ…。

このブラジルビルを出て歩いていたらあったオフライセンス(チェーンではない、ローカルスーパーのようなもの。インド人や中東人が経営しているところが多い)を見てみると…

プランテンが売っているではないか!!!

君バナナじゃん!!!見た目完璧にバナナじゃん!!

これはプランテンと書いていなかったら確実に普通のバナナだと思って買ってしまうわ…。

もしかしてこの国で3年間私がバナナだと思って見てきたものは、半分くらいプランテンだったのではないか?と思い、なんだか恐怖を感じた。なんとうまく擬態しているのか…(違)

イギリスには世界中から来た移民がいるから、売られている食材もこんな風にとてもグローバル。

実食

もちろん食べるよ。

思ったより1枚1枚が薄い。ポテトチップスと同じくらいの厚み。

食べてみると……

うーん。これはなんというか…塩味ってのもあって、バナナチップスよりは完全にポテチよりの味。でも芋とは違う。言葉で表すのが難しい…。

口に入れた瞬間は微妙にバナナの風味がするけど、その後塩味に全部持っていかれるという不思議なものだった。

ちなみに、スイートの方も友達が買っていたので食べさせてもらったけど、そっちは完全にバナナチップスだった。甘さ控えめのバナナチップス。

塩味なら、普通にジャガイモのポテチの方が美味しいなあ、とか思いながら食べ続けていると、結構美味しいと感じ始めている自分がいた。意外と病みつきになるかもしれない…?


ディープスポットに行ってみたい人、ブラジル料理の食材をそろえたい人にはぜひおすすめのスポット。でも秘密空間は秘められたままの方が面白いので、詳しい場所はここでも秘密。セブンシスターズで探してみてね。