日本と比べて、イギリスはお店の人の愛想が悪いとか、サービスが悪いというイメージがあるかもしれない。
確かに、店員の丁寧さや物腰の柔らかさ、サービスの充実度は日本がダントツ、おそらく世界一と言っていいと思う。
だが、イギリス人が愛想がないかというと、それは少し違う。ここでは、私が思うイギリスと日本の人への接し方を書いていきたい。
日本と言っても、私は東京しか住んだことがないので、別の地域ではまたコミュニケーションは異なるかもしれない。またイギリスもロンドンしか住んでいないので、東京とロンドンを比べていると思ってもらえればいい。
笑う場面が日本とイギリスで違う
これは文化の違いだと思うのだが、単純に、人に笑いかける場面がイギリスと日本で異なるので、日本人からするとたまに違和感を感じることがある。
愛想笑いはイギリス人ももちろんする。
目があったら微笑む
イギリスの人は他人同士でも、ふと目が合うとニコッと微笑む。これは日本より断然多いと思う。また、エレベーターに乗り合わせた時に「Hi」と自然と声をかけあうことも多い。あとは、後ろの人のためにドアを支えて待っていてあげた時も、「Thank you」とにっこりするのも定番。
日常的にこういうことが多いので、ちょくちょく嬉しい気持ちになる。お互いを知らない人同士(店員と客などではなく、通りすがり)でのフレンドリーさは、イギリスのほうが上に感じる。
また、日本にはあまりない習慣で、謝る時に微笑む人も時々いる。
日本はどのお店でも笑顔
お店での店員の笑顔は、日本とイギリスで使いどころが結構違う。日本では、飲食店やホテルはもちろん、コンビニ、スーパー、アパレルショップ、ガソリンスタンドなどなど、どんなに小さいお店でも基本的には皆ニコニコしているし、1人1人の客にとても丁寧だ。
ペットボトル1本しか買ってないのにこんなにきちんと応対してくれてすごいなあ、と日本に帰るといつも思う。
イギリスでは場所による
イギリスでは、カフェやレストランの人たちはニコニコ笑顔で接してくれる人が多い。
一方、スーパーやコンビニなどのお店は、笑わない人も結構いる(もちろんこういう場所でも朗らかに笑ってくれる人もいる)。慣れてないと、厳つい表情で怖く見えたりするが、別に怒っているわけではなく、単に笑顔を作っていないだけなのだ。普通に「サンキュー」と朗らかに言ってくれることがほとんどだし。私はもう慣れてしまった。たまに本当にぶっきらぼうな人もいるけどね……。
他のお店は、本当に個人によるという感じだ。
これは私の憶測にすぎないが、イギリスでは、飲食店やホテルは空間や雰囲気も含めた「体験」を売ってて、スーパーやコンビニなどは単に「モノを売ってる場所」というような、意識の違いもありそうな気がする。
だから旅行などでイギリスに来た場合、スーパーやコンビニばかり利用していると「愛想のない国だなあ」と感じるだろうし、飲食店をよく利用していると「普通に愛想いいじゃん」と印象も変わるかもしれない。
日本のような丁寧さはない
ただ、イギリスでは、日本人のような物を扱う時の細やかな丁寧さはあまりない。笑顔でもレジでスキャンしたものを投げるように置く人もいるし、何かする時に大きい音を立てることを気にしない人も結構いる。これも別に機嫌が悪いとか怒っているからそうしているわけではない。
どこでも丁寧で静かな動作に慣れた日本人からすると、ちょっとびっくりしてしまうこともあるかもしれない。イギリスではそうしたことを皆あまり気にしていないのだ。
お店に入った時は、「Hello」、用が済んでその場を出ていく時は「Thanks, Have a nice day」と自分から声をかけてみると、笑顔になって応対してくれる人も結構いる。
日本とは文化はかなり違うけれど、フレンドリーだと感じることも割と多いよ、と思う。
だが、よくイギリス人の特徴として言われる、「本音と建前を使い分ける」という部分は日本人とも似ているかも。
その詳細についてはこちらから。
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