2017年に起きたイギリスのテロまとめ

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ロンドン・イギリス生活

イギリスは今年になって一気にテロが起きるようになった。

ここではその情報を簡潔にまとめていく。

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2017年のイギリスで起きたテロ一覧

3月22日 ウエスト・ミンスターでのテロ

ロンドンのウエストミンスター橋で男が車で歩行者に突っ込んだ後、議会が行われているウエストミンスター宮殿の庭に侵入、警察官をナイフで刺殺した。

5人が死亡、約50名が負傷。犯人は現場で射殺された。ISISが犯行声明を出した。

犯人はKhalid Masood(52)、イスラム教徒のイギリス人であった。

5月22日 コンサート会場でのテロ

アメリカの歌手、アリアナ・グランデのコンサートが行われていたマンチェスターの会場で、自爆テロが発生。

22人が死亡、250人以上が負傷。犯人はその場で死亡。ISISが犯行声明を出した。

犯人はSalman Ramadan Abedi(22)、リビヤ系イギリス人で、スンニ派イスラム教徒であり、ISISとのつながりもあったことがわかっている。

6月3日 ロンドン・ブリッジでのテロ

ロンドン橋上を車が暴走し、歩行者に突っ込む事件が発生。その後、3人の男がバラマーケット付近にナイフを持って散らばり、多数の人々を刺した。

8人が死亡、48人が負傷。3人の犯人は事件発生報告後8分以内に全員警察に射殺された。3人とも爆弾を身体に巻き付けていた。ISISが犯行声明を出した。

犯人はKhuram Shazad Butt(27、パキスタン系イギリス人)、Rachid Redouane(31、モロッコまたはリビヤ人)、Youssef Zaghba(22、モロッコ人)の3人。全員イスラム教徒であった。最後の1人は、以前ISISに関係があるとしてイタリアの空港で止められていた。

6月19日 モスク襲撃テロ

ロンドンのフィンズベリー・パークエリアにあるモスクに向かう歩行者に車が突っ込んだ。車を運転していた男は「すべてのムスリム(イスラム教徒)を殺してやる」「これはロンドン・ブリッジテロ(上記の事件)の報復だ」「俺を殺せ」などと叫んでいたとの証言がある。

1人が死亡、10人が負傷。犯人はその場にいた人々に取り押さえられ、到着した警察にそのまま引き渡された。

犯人はDarren Osborne(47)、イギリス人。うつ病を患っており、精神病院での治療を受けていたとされる。

9月15日 地下鉄での爆発テロ

ロンドンの地下鉄ディストリクト・ラインがパーソンズ・グリーン駅に停車中に自作の爆弾が車内で爆発、車内はパニックとなった。2005年のロンドン地下鉄テロ事件の時と同じ過酸化アセトンが使われた爆発物だということがわかっている。

死亡者はなし、約30人が負傷した。事件に関与した疑いがある男性が7人逮捕され、1人は解放された。残り6人は未だ取り調べを受けている(2017年10月現在)。

これにより、イギリスのテロ脅威レベルが最高レベルに引き上げられたが、現在はSevere(最高の1つ下のレベル)に引き下げられている。

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ISISの関与について

こう見ると、イスラム教徒の犯行が多く、ISISも犯行声明を出している。

だが、犯行声明を出しているからと言って、かならずしも本当にISISが関わっていたとは限らない。

最近は単独のテロ事件に対し、ISISが後付けで声明を出しているだけで、実際の犯人とISISとの関係はないという見方も出ている。ISISとの関係が裏付けられる容疑者もいるものの、イスラム教徒の容疑者全員がISISのメンバーであるとは簡単には言えない。

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