5泊6日でマルタ旅行をし、美味しい料理をたっぷり食べてきた。ここではその時の写真盛りだくさんに、マルタの食事&おすすめレストラン情報を紹介していく。
※宿泊地がパーチビル(paceville)というヴァレッタよりやや北の街だったので、そこのレストランが中心。
目次
マルタの料理はイタリア料理に近い?
マルタ島にはイタリアンレストランがたくさんある。誇張ではなくイタリアンだらけである。
そしてマルタ料理自体も、イタリア料理とほぼ同じか限りなく近いと思う。マルタはイタリア文化の影響をかなり受けているからだ。
マルタの言語
ここで少し言語の話を例にあげたい。
マルタで使われている言葉は2つ。マルタ語が国語で、英語が公用語だ。英語は、1800~1964年までイギリスに支配されていた名残。
マルタの人々はバイリンガルなのだが、もとの母国語はマルタ語である。英語も独特のアクセントがあり、イタリア人の話す英語に近いような気がした。
それもそのはず、調べてみたらマルタ語はイタリア語からかなり影響を受けており、単語のうち50%がイタリア語とシチリア語から来ているのだった。
イタリア領のシチリア島はマルタ島のすぐ北にあり、長い歴史の間、ここからイタリア文化とシチリア島の文化がマルタに入ってきたのだろう。
なので、マルタ料理とイタリア料理が近くても自然だ。
そんなマルタ料理が美味しくないわけがない!! 肉も魚も美味!! ではここから、料理を紹介していくよ。
サンドイッチ
マルタの伝統的なパンであるというFtira。そのパンに野菜やら肉を挟んだサンドイッチだ。上の写真はチキン。
こちらはローストビーフのような薄切りの牛肉。シンプルだけど美味しかった。
パンはなんというか、別に普通の柔らかいパンだった。特に特徴は感じられなかった。
マルタのウサギ肉:Maltese Mama Restaurant
本格的なマルタ料理が食べられると評判のレストランへ。家族経営の、小さいけれど暖かい雰囲気のレストラン。
シェフのおまかせ前菜。全員に出てくる。温かいブルスケッタと、チーズ、そして黒豆? のペースト。ワインにあう素晴らしいお通し。
そしてスターターへ。マルタのレストランはパスタをメインだけでなくスターターでも頼めるところが多い。メインよりも量が少なく、価格も数ユーロ安い。
私は海鮮パスタ、夫はチキンのクリームペンネを注文。
エビ、イカ、タコ、ムール貝がゴロゴロ入ったトマトソースのパスタ。マルタの魚介類は美味しい。
夫のチキンペンネ。ただのクリーム系のパスタではなく、カレー粉の風味がある新鮮な味。ちょっと驚いたけれど、とても美味しかった。
店内がムーディーな雰囲気で照明も暗かったので、写真写りがいまいち……。
これは夫のメイン。牛肉のミンチでベーコンと卵をくるんだ? マルタ料理。他のレストランでも結構見かけた。
不思議な料理だ……。私にはあまり馴染みがなかったけれど、卵とベーコンが大好きな西洋人が好きそうなメニューだ。
これは私が頼んだメインで、ウサギ肉のソース焼き。マルタの伝統料理の1つはウサギ肉らしい。その他ウサギ肉のソースのパスタなどもあり。
フォークだけでも骨から簡単に身がほぐれるくらい柔らかくて、少し鳥みたいな味で美味しい。
こちらも、ソースが少しカレーの風味がした。すごく強く「カレー!」って感じではなく、ほんのり口の中で香る感じ。ちょうどいい濃さで、肉にばっちり合っていた。飲み物は赤ワインがおすすめ。
Maltese Mama Restaurant
住所:19, Paceville Avenue, St Julian’s STJ 3108, Malta
美味しくリーズナブルなイタリアン:Bianco’s Restaurant
イタリアンレストランへも入る。人気店で、午後7時なのに空席がわずかしかなかった。
ワインとストロベリーダイキリで乾杯。
前菜は牛肉のカルパッチョとオリーブ。カルパッチョはいつどこで食べても美味しいものだ。
生の肉は西洋だと貴重。「日本だとカルパッチョは魚を食べるよ」というと西洋人には驚かれる。私はイギリスに住み始めてから初めてカルパッチョとは普通は牛肉のことを指すのだと知った。
メインのスズキのグリル。オリーブオイルで焼いてあるけれどさっぱりとしていて、とっても美味しい。量もたっぷり。マルタは魚がイギリスに比べて安いのでうれしい。
レストランではメインの付け合わせにこういう野菜のグリルとポテトのグリルがついてくる。上のマルタ料理のレストランも、どこでもついてきた。旅行だと野菜不足になりがちなのでありがたい。
私が今回の旅で感銘を受けたのものの1つがこのポテト。タイムとあえてあって、その香りが大変素晴らしい。普段はあまりじゃがいもは食べないんだけど、マルタ島のこの付け合わせのポテトは美味しくて美味しくて、バクバク食べてしまった。
このタイムポテト、超絶おすすめ。
夫はピザを頼んでいたのだが、撮るのを忘れてしまった……。ここはピザもたくさん種類があって美味しい。パスタもあり。
Bianco’s Restaurant
住所:St George’s Road, St Julian’s, Malta
美味なシーフードを味わう:Ir-Rokna Restaurant
マルタはシーフード料理が美味しいので、ぜひ味わってほしい。
イタリアンレストランでランチした時のメニュー。
前菜はイカのフリット(フライ)とカプレーゼ。イカはカラマリ(calamari)という。
イカのフライはイギリスにもあるけれど、同じ値段でこの4分の1くらいの量しかこないので、今回は思う存分食べるために頼んだ。揚げたてやっぱりさくさくで美味しい……。いくらでも食べれそう。
野菜たっぷりのさっぱりとしたカプレーゼが口直しになってちょうどいい。
西洋ではイカのフライは食べるけど、なぜタコのフライは食べないんだろう。居酒屋とかで出てくるタコの天ぷらとか大好き。日本に帰ったらまた食べたい。
ビールが飲みたくなったけれど、昼間なのでアルコールはなし。
夫が頼んだメインで、チキンのグリル。むね肉3枚分くらいのたっぷりなボリューム。
ソースはキノコの入ったクリームソースで、大変美味しい。やっぱりグリル野菜とタイムポテトがついている。
私のメインはシーフードのリゾット。これも3人前くらいの量。
クリーム系ではなくトマト系で、イカとムール貝がふんだんに入っている。魚介の出汁がたっぷり出ていてもう美味しいのなんの。舌が幸せ。
味がくどすぎない、濃すぎないのも好きな点。
やっぱりイタリア文化・地中海文化が濃いだけあって魚介類が美味しいのは日本人にはうれしい。
ちなみに寿司(意外と寿司屋がちらほらある)も食べたけれど、日本のと張るくらい美味しかった。やっぱり魚介が新鮮な国は違うね! イギリスとは違うね! →日本とはかなり違うイギリスの魚事情:高い、種類が少ない、生食できない
食べきれなかったら、持ち帰り用に包んでくれました。
Ir-Rokna Restaurant
住所:Triq il Knisja, Paceville, San Giljan, Malta
極上のステーキを楽しむ:Lore & Fitch
とはいえ、マルタでは肉も負けないくらい美味しい。その中でも、極上のステーキ店を紹介したいと思う。
肉の国からやってきたステーキをこよなく愛する男(夫)をも「Ohhhh….」とうならせたくらいの代物だ。
メニューからしてなんか迫力がある。
店長(?)が来て、部位ごとの説明をしてくれた。同じリブ・アイでも、カウボーイ・リブ・アイの方は骨付きで、骨がついているとよりジューシーになるとのこと。
そのカウボーイ・リブ・アイを2人でシェアした。
お店のおすすめの焼き加減はレア。私たちがステーキを普段食べる時はミディアムレアなのだが、今回はお店のおすすめにならってレアで。
ワインは赤!
お通しに自家製のパンが出てくる。ここでオリーブオイル+バルサミコでパンを食べていた私にバルサミコ革命が起きた。
バルサミコ革命とは
バルサミコは酸っぱい調味料で、熱を加えると甘くなるという知識を持っていた私が、「そのままでも甘いバルサミコ」に出会って衝撃を受けたマルタでのでき事を指す。
こんな甘いバルサミコ初めてだ……! バルサミコってそのままでも甘いのもあるのか……! 甘いといってもほんのり甘いって感じなのだが、もう少し甘かったら甘味に属せるくらい甘かった。
夫に言ったら「あーバルサミコによってはシロップくらい甘いのあるよね」ってしれっと言い返されたので、西洋では常識……!?
これがまたオリーブオイルと混ぜると美味しいのだ。イギリスでは売っていないのだろうか。
鉄板に乗ってステーキが登場。もう見るからにジューシーで柔らかいのがわかる。アツアツのプルプルである。
ここでもポテト(マッシュかベイクドか選べる)と蒸し野菜がついてきた。
見てくれたまえよ……。この美しい断面を……。
本当にジューシーで、塩加減も抜群でほっぺどころか顔ごと落ちそうだった。お店のおすすめでレアにしてよかった。抜群の火加減だと思う。
ステーキが好きな人がには絶対おすすめの1店。
Lore & Fitch
住所:8 St George’s Road, San Giljan STJ 3246, Malta
隠れたお宝ダイニングバー:Truffle & Truffles
最後の夜に行ったダイニングバーが大当たりだった。マルタ料理のレストラン兼カクテルバーだが、ひっそりとした通りにある、知る人ぞ知る人気店。
自家製のパンと、ピザパンのようなものがお通しで来る。
前菜は、マッシュルームのミルフィーユを2人でシェア。ミルフィーユといっても甘くないよ。薄いクラッカーのようなものはチーズをカリカリに焼いたもので、香ばしいアクセントになっていた。
(お煎餅のようなもの、と書きそうになったけど、クラッカーという単語を思いついてよかった……。いやどっちにしろ私の語彙力のなさよ)
マッシュルームの中にも、パイが埋め込んであって、名前通りミルフィーユになっている。
厚みがすごい。5㎝以上はある。中はしっとりと赤くて、柔らかいけれど噛みごたえもある。「肉食べてます」感が強い。
私のメインは、ラムチョップのソテー。野菜とアプリコット(あんず)、アンチョビのフライがアクセントに添えられていた。
このラム、絶品だった。とにかく柔らかく、旨味がぎゅっと凝縮されている感じ。もちろん臭みなどはない。
リフレッシュなカクテルをデザート代わりに。ここはカクテルに力を入れているお店で、様々な種類のカクテルがあるので、何かトライしてみること推奨。バーテンダーさんもとてもフランクにおすすめを教えてくれる。
右側は「ジャパニーズ・マティーニ」というリンゴ味のマティーニ。割と甘めなので、デザートカクテルとしておすすめ。甘いマティーニは新鮮かも。
刺さっている黄色い実はなんとホオズキ。食べてみたけれど、酸味のあるブドウ? のような、でも食べたことのない不思議な味だった。
デザートカクテルで〆……と思いきや本物のデザートだ!
しっとりしたスポンジケーキの中にキャラメルが入っていて、フォークで崩すと中からキャラメルが流れ出てくる。キャラメル+バニラアイスという甘味好きにはたまらないスイーツ。(私はあまり食べてないのだけど……。)
このお店はサービスも気持ちよく、店員さんが朗らかで雰囲気も大変よかった。パーチビルに行ったらまた行きたい。
Truffle & Truffles
住所:4, Triq Dragonara, St Julian’s Paceville STJ 3142, Malta
おまけ:暑い季節のジェラート屋にはいくべし!
ジェラート屋がマルタにはたくさんある。イタリアから直で来た文化だけあって、本格的なジェラート屋が多い。
私はレモンジェラートを食べたけど、酸味と甘味のバランスが絶妙で、びっくりするくらい美味しかった。シャーベットよりクリーミー。
暑い季節にはジェラート屋がおすすめ。
食事の価格について
食事の価格は、イギリスに比べればもちろん安い。でも、思ったより安くないというのが本音。
だいたい、上記の写真のメニュー(ワイン1本またはドリンク4杯+スターター2品+メイン2品)で2人で50~70ユーロくらい。
ステーキ屋は100ユーロ超えた。
例えばワインなんかも、イタリアやスペインではスーパーでは1ボトル1~2ユーロで買えたりするけれど、マルタではそんな価格のワインは見なかった。だいたい5ユーロくらい。だから思ったより安くないなあ、と思ったのだ。
小さい小さい島だから、輸入するものが多くその分値段も高くなるのではと推測。
ただ1品の量はかなり多いので、抑えめに注文するくらいでちょうどいいかな。人数が多いほうが1人あたりの料金は安くなると思う。
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