ドーセット旅行①グランピング1-2日目:1年ぶりの旅行

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イギリス国内

コロナ禍になってからずっとロックダウンに次ぐロックダウン、自粛に次ぐ自粛をしていたが、最近はイギリス全土でワクチン接種をものすごい勢いで進めており、感染者が減少したこともあって国内旅行も(ルールを守った上で)OKとなった。

そこで、人里離れたところでリフレッシュしようとイングランド内でグランピングをすることにした。旅好きの私からしたら信じられない事態だが、ロンドンを離れるのは実に前回の旅行から1年数カ月ぶりだ。もはや旅の概念を忘れそうなくらいだ。

トラブルや予想外のこともあったが、そもそも日常から離れられるだけでも嬉しいので、かなりリフレッシュにはなった。今回は、自然! BBQ! 化石探し! みたいな内容で、数記事にわたり、イングランドでのグランピング+ちょっぴり観光の旅レポ(というか日記)を綴っていきたい。

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今回の目的地はロンドンからも近いドーセット

今回は、ロンドンから車で3時間ほど行った、イングランド南西部のドーセット(Dorset)エリアに出かけることにした。

イングランド下半分の地図

夫とバイクで出かけ、自分たちだけのグランピング施設に泊まり、寄るのは基本スーパーのみ。コロナ禍でもこれなら安心だろう。あと、そもそも、まだイギリスは現時点ではロックダウンを段階的に緩和している途中なので、観光スポットから飲食店からさまざまな施設が、開いているのか開いていないのか逐一調べないとわからない。なので、キャンプに近いグランピングを中心にしようと考えたのだった。

グランピングはしたことがないので、一度どんなものか試してみようという思いもあった。今回泊まるところはゲル型で、電気も通っているしシャワーやキッチンなどもちゃんとあるという充実ぶり。

今回の宿泊先

施設には独占できるBBQグリル(上の画像の手前に写っているやつ)や露天風呂(外付けのバスタブ)なんかもあるらしいぞ! そして本物の暖炉で火も起こせるらしい! わくわく!

このところイングランドでは梅雨のように1カ月くらいずっと雨が続いていた。この旅も、1~2日目は雨の予報であった。でもいい、それはそれで室内で暖炉を焚きながら読書に耽るもんね。

だが、そんな風に意気込む私たちをあざ笑うかのような出来事が、初日に起こるのだった。 

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1日目:高速道路で立ち往生する

1日目、雨が降ったり止んだりする中をバイクで走行中(私は後ろに乗っているだけ)、高速道路の緊急停止レーンで止まる事態になった。夫によるとスロットルか何かがおかしいらしく、これ以上走ることはできないとのこと。

自宅から1時間半くらい離れた高速道路上で、私たちは故障したバイクと共に立ち往生することになった。

その後、何とかレッカー車を呼ぶことができた。高速道路は抜け出せても、付近の修理屋によればどこもバイクの修理には1週間かかりそうだという。家から遠く離れたこの場所にまたバイクをとりに来るのもな……ということで、追加料金を払ってレッカー車でバイクごと自宅まで送ってもらうことになった。

そんなこんなで自宅に着いたのが午後7時頃。雨は激しく振り続けている。

1日かけて振り出しに戻ったわけである。なんという日だ。次の日からレンタカーを借りることにした。

2日目:無事到着する

「無事到着する」だけの日だったとも言えるが、初日の惨事の後ではそれだけでも感慨深かった。

この日も雨は降ったり止んだりであった。グランピング場所はおそらくぬかるんでいるだろうということで、途中で長靴を買った。長靴なんて履くのは小学生以来だと思う。これが実際大変役に立った。長靴は通称wellies(ウェリーズ)と呼ばれ、雨の日が多いイギリスでは長靴を履いている人をよく見かける。

今回泊まったのはWalnut farm Glampingというところで、周囲は丘や野原や農場が広がる自然あふれる場所。

宿泊施設の中はこんな感じ。2人なら十分な広さ。このゲル型のテントは英語でYart(ヤート)と呼ぶ。離れたところにもう1つ、キッチン用のヤートがあり、そこの冷蔵庫に食品を入れて保管する。

駐車場、キッチンヤート、宿泊ヤートの間は普通に芝生なので、雨の日はかなりぬかるむ。長靴を手に入れて正解だった。こういう天気だと、すべてが泥だらけになる。グランピングだろうがキャンプだろうが雨の中は最悪だということを知る。

大きな天蓋からは太陽光がたっぷりと射し込む。ただ朝は日の出と共に早朝からかなり明るくなるので、光に敏感ならアイマスクを持ってくるのがおすすめ。

暖炉も室内にある。薪と着火剤はすでに用意されているが、少し離れたところに薪が保管されている場所があり、宿泊客は自分たちのヤートの薪がなくなったらそこから追加で補充できる。

バスルーム。水洗のトイレとシャワー完備。シャワーはお湯の出も申し分ない。シンプルなボディソープしかなかったので、シャンプーとコンディショナーをスーパーで買い足した。

ベッドの左右にはコンセントも用意されており便利。ただWi-Fiは通っていないし、携帯の電波もかなり不安定だ。デジタルデトックスもできる場所。

この季節(5月)でも夜はかなり冷えるが、ベッドには電気ブランケットが敷かれており、セットしてから寝ればすごく暖かくなる。そのおかげで快適にぬくぬくと眠ることができた。

日が暮れてきた。車で10分ほど行ったところに小さな町があるので、夕食をテイクアウトした。

明日からは晴れるという。そうしたらBBQも露天風呂もできる。楽しみだ。

ただ、露天風呂は自分たちのヤートから少し離れたところにあるのと、普通に周りから見えそうな環境にデーンと設置されていたのが気になる。ここに他の宿泊客はいるのだろうか……。風呂は明日また見てみて、使うかどうか決めよう、と思った。

寒いので、さっそく暖炉を使おうとする。ホストの女性が使い方を教えてくれた時は簡単なように思ったが、説明されたとおりにやっても、この日は雨のせいで薪が湿気を吸っていたせいか、火が全然つかない。素人だから下手なせいもあるかもしれないが、それにしても。

上の写真は長い格闘のすえやっと着いた炎。ゆらめく火を見ると落ち着くなあ、そういえば本物の火を見たのなんていつぶりだろうか、と思った。

電気毛布の温かさに包まれて就寝した私が次の日に見たのは、とても美しい晴天のもと輝く緑の丘だった。

起きて外に出たらこんな景色が広がっていて、わあ、と心の中で感嘆した。

周りには誰もいないし、何もない。解放的すぎて、ちょっとおかしみさえ感じる。

ヤートを出てすぐのテラスにあるテーブルでコーヒーを飲みながら読書をすることにした。もともと、今回は観光メインでもないし、自然豊かなところでゆったりしながら、思いっきり読書をしまくろう、という思いで来たのである。

今、自分の好きなファッションから一番遠いところにいるな……とスウェットに長靴の自分を見ながら思う。そもそもアウトドアをあまりしない人間なので、こういう服装は新鮮だ。この環境では汚れても問題なく動きやすいものが一番便利。

小腹が減ったので、キッチンヤートでラピュタに出てくるパズーのトーストみたいなものを作って食べる。前日にパンと卵、ハム、少しの野菜を買っておいたのだ。その後、スーパーまで今後2日分のBBQ用の食料を調達しにいった。

すでに1日無駄にしており、残されたグランピングはこの時点で2泊3日であったが、この日からは思う存分、外での活動を楽しめた。天気に恵まれた3日目と4日目は、テンションが上がってなんだかBBQばかりしていた気がする。その様子については次の記事で。

ドーセット旅行②グランピング3‐4日目は自然を楽しみつつひたすらBBQをして火を焚く
「ドーセット旅行①グランピング1-2日目:1年ぶりの旅行」に続き、1年ぶりの旅行の記録第2弾。初日は散々な目に遭い、2日目も雨が降っていたため景色を楽しむどころかぬかるむ土との対峙になったが、3日目からは大いに晴れた。 3日目:カラスとBBQと羊 前の記事でも少し書いたように、この日は朝から快晴で、ヤートから美しい景色が望めた。 ……と、うっとりしていたのもつかの間、私がキッチンヤートに...

Walnut  Farm Glamping

住所:Walnut Farm West Milton Lane, Melplash, Bridport DT6 3WB

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