【健康・安全面】海外移住する前にやっておきたいこと(中編)

2017年12月4日

【金銭面】海外移住する前にやっておきたいこと(前編)に引き続き、今度は健康・安全面について。

海外旅行保険に、最初の半年〜1年間は最低入っておく

これは大事。何が起こるかわからないから。着いた途端に何か事件・事故に巻き込まれたら?日本にはない感染症にかかったら?ストレスで体調を崩したら?

悪い想像ばかりするのは気持ち良くはないが、健康には変えられない。

イギリスの国民保険は、半年以上滞在しないと加入できないのだ。なので、半年の間に保険に入らず病気にかかってしまったら、自費で病院通いするはめになる。

ロンドンなら、海外旅行保険も使えて日本人のスタッフがいる病院も複数あるし、まずは半年か1年入っておくべし。何かあった時にお金のことを考えず駆け込むことができるのは、心強い。

イギリスの医療制度

イギリスの医療制度は日本とかなり違う。

診察を受けるには、まずGPという「かかりつけ医」を自分の住んでいる地域で登録しないといけない。どんな症状であろうと、歯科以外はまずGPにかからないといけない。GPは包括的にどんな症状でも診てくれる。もし専門的な治療が必要な場合は、GPが紹介状を書いて専門医に診てもらうことになる。

日本では、最初から眼科、耳鼻科、内科、外科など、専門医に診てもらえるが、ここではワンクッションおかなくてはいけない。
私はいまだにこのGP制度に慣れない。はっきり言って非効率だし嫌いだ。

これはNHSだけでなく、プライベート病院でもこのGPシステムを採用しているところが多い。

プライベート診療とNHS診療

イギリスには、2つの医療制度がある。プライベートとNHSだ。

プライベート

プライベート病院は、海外旅行保険など自分で入っている保険を使うor全て自費で払うシステムだ。

  • NHSに比べると費用は高い。
  • NHSと比べるとサービスはいいところが多い。
  • 予約がとれないということはあまりない。

NHS

NHSは外部の保険を使わなくても使えるイギリスの国民保険サービス。

メリットは、

  • 外国人でも使える。
  • 無料で医師の診療を受けられる(給料から保険料を引かれるわけでもない)。

というなんともありがたい仕組みだが、ここには罠がある。

  • 半年以上滞在していないと適用されない
  • 予約がとれない
  • 適当な医者もいる

というのは、無料なのでいつも混んでいるのと、NHS提携病院の医師は、プライベートの医者とは違って、どんなに患者を診ても収入が変わらない。なのでモチベーションが低い医師も多い。

※NHSの保険料はイギリスで働く場合、給料から天引きされる。だが、2015年から外国人に対しては特別に、ワーホリなどのビザを事前に申請する際、その年月分(2年滞在のビザなら2年分)のNHS料金の支払いが義務付けられた。就労ビザなどのTier2ビザに関しては不要。

あともちろん、NHSでは日本語対応のところはないし、プライベートの日系病院でも必ず日本語対応のお医者さんに当たるとは限らない。持病がある人などは、自分の症状や普段使っている薬を英語で言えるようにしておくといい。

日本で歯医者に行っておく

海外旅行保険は、歯医者には適用されないことがほとんどだ。現地で行く必要が出てきたら自費になるので、日本で異常がないかチェックしておいたほうがいい。

もし虫歯などが発見されたら、治すのに期間がかかるので、最低でも日本を出る3ヵ月前には受診することをおすすめする。

渡航先の日本大使館/領事館の連絡先を調べておく

渡航先の日本大使館、領事館の住所や連絡先はメモして身に着けていたほうがいい。
パスポートなどを盗まれたり落としたり、重大な事故にあったりしたら、大使館に連絡する必要があるからだ。

私はこの必要性を数年前の旅行でひしひしと感じた。イギリスではなくベトナムで。

長い話をさっくりまとめる。

一人旅をしていた時のこと。カンボジアからベトナムのホーチミンに長距離バスで移動している最中、バックパッカーの日本人のお兄さんと乗り合わせて仲良くなった。

ホーチミンの繁華街に着きバスから降りて、彼と街をプラプラ散策しようと歩き始めた瞬間、歩道にバイクが乗り上げてきて、彼のポーチをかっさらっていった。ベトナムでは今、バイクによる観光客へのひったくりが横行しているらしい。

お兄さんはホーチミンについて5分も経たずに、パスポートと日本円10万円、iPadを盗られたのである。

どうするか迷った挙句、とりあえず国際空港がタクシーで5分ほどの距離だったので、空港へ行ってスタッフに助けを求めた。日本人の職員の方がいて、明日の朝になって領事館が空いたらそこへ届け出たほうがいいと教えてくれ、領事館の電話番号も紙に書いてくれた。

その時ほど、きちんと下調べをしてくればよかったと思ったことはない。

お兄さんは東南アジア、特にベトナムが大好きで、将来的にベトナムで働きたいとバスの中で言っていたのに、その件でホテルから出られなくなるほど恐怖を抱いてしまい、(奇跡的にパスポートは見つかり届けられたらしい)速攻で日本に帰っていった。

この件で「何があるかわからないから、自分を助けてくれる機関の連絡先は控えておこう」と私は肝に銘じたのだった。

イギリスの日本大使館

イギリスには大使館がロンドンに1つ、領事館がスコットランドのエディンバラにひとつある。

イギリス日本大使館(ロンドン)

※訪問の際、入り口でパスポートなどの身分証チェックがあるので忘れずに。

公式サイト

電話番号:020-7465-6540
Email:info@ld.mofa.go.jp

住所:101-104 Piccadilly London W1J 7JT マップ

エディンバラ領事館

公式サイト

電話番号:0131-225-4777
Email:ryoji@ed.mofa.go.jp

住所:2 Melville Crescent, Edinburgh EH3 7HW マップ

3ヵ月以上滞在する人は「在留届」を出さないといけない

3ヵ月以上イギリスに滞在する人は大使館に「在留届」を提出する義務がある。これはイギリスでテロや事件などがあった場合に「邦人が事件に巻き込まれたかどうか」などの確認のため、また被害にあった人を援助するため外国に滞在している日本人の情報を登録するシステムだ。

他にも、登録しておくと、テロや危険が予測されるイベントなどの情報がメールで流れてくるので、安全対策にも役に立つ。

詳しくはこちらの記事を参照。


後編に続く。