ドイツ人の夫とドイツに行ったら人種差別された話

2017年9月21日

これはひとつの体験談として、記録しておこうと思う。

イギリスに来て2年経つが、私は人種差別を経験したことが一度もない。
夫がドイツ人ということもあって、ドイツにも数回行ったが、差別らしい差別を経験したのはこの時だけだ。

エアランゲンという小さな街での出来事

2016年5月、エアランゲンという、ニュルンベルクに近い街のビール祭りに行ったときのことだった。

関連記事(こちらはドイツビール祭りの楽しさを伝える記事です):ドイツのオクトーバーフェストの実態を暴露する

夫とその友達、私と私の日本人の友達(ロンドン在住)、計5人でロンドンからエアランゲンに行った。

ドイツ人の知り合いと会場で合流して、10人くらいのグループで飲み始めた。隣のテーブルにはドイツ人の男女混合のグループがいて、酔ってテンションが上がってくると皆混ざって交流していた。

「日本人をこのテーブルに連れてこないで」

私も隣のグループの女の子と、自己紹介などして少し話した。皆フレンドリーに見えた。
トイレに立って戻ってきた後、夫(当時は彼氏)が隣のグループから自分の席に戻ってきている。そして何やら怒っている。

追加のビールを買いに2人で席を離れたときに話してくれたことによると、

私が席を外していた間に、隣のドイツ人グループの女の子が彼に「日本人の女の子をこのテーブルに連れてこないで」と言ったらしい(まあ私はその場にいてもドイツ語がわからないのだが…)。

私だけでなく、私の友達の日本人もひっくるめての発言だったのだろうが、普段冷静な彼がブチ切れていた。

人種差別はドイツでも非常識なこと

ドイツ人である彼は、ドイツで大学卒業まで過ごし就職してロンドンにやってきたのだが、ドイツでもイギリスでも一度も人種差別を目にしたことがなく、そんな発言をする人がいること自体が信じられないようで、「信じられない」「そんなことを言うなんて頭おかしい」とずっと憤怒していた。

ロンドンに戻ったあと「ドイツに帰りたくない病」にしばらくかかってしまったくらいだった。

英語ドイツ語問わずその場で出会った人にそのことを愚痴っていた(ドイツ語で話していたのは雰囲気で何となくわかった)が、相手も「それはバカ女だね」という感じで話を聞いていた。

ドイツ人同士で「それはひどい」「やばい」と言い合っていたが、私は「まあ西洋人コミュニティにいたらそういうこともいつかはあるよなあ」と思っていたのであまりダメージはなかった。直接言われたわけでもないし。

日本人の友人も同じような感じで、「ひどいけどしょうがないか」みたいな雰囲気が私たちの中ではちょっとあった。

彼の友人のインド人も、「それはひどいけど、まあ、ね…。」みたいな感じで、ドイツ人とアジア人の温度差が出ていてちょっとおかしかった。

他の人はフレンドリー(少なくともそう見えた)だったので、その女の子1人だけ変な人だったのかもしれない。
ちなみにインド人は男性だが、「日本人の女の子」と限定して言われたので、アジア人というより私たち(もしくは日本人)が気にくわなかったんだろう。

見かけの違いというものは大きい

その時酔った頭で少し考えたのだが、もし私が単に見かけだけ日本人で、「ドイツで生まれ育った」人間だったらどうだろうか。

ドイツの文化で生きてきて、母語がドイツ語だったら?
その発言をしてきた女の子とは会話していないので、それでも差別されていたかもしれない。

ドイツも移民が多いので、そういう人もたくさんいるけれど、エアランゲンは小さな街で、東アジア人はほとんど見かけなかったので、あまり慣れていない人もいるだろう。

「外見」というのは、人を識別するうえでやはり重要なファクターなのだ。

日本でも、たとえ日本人と同じように育っていても外見が外国人である人を、差別する人もいるだろう。差別したいと思わなくても、無意識で差別してしまっている人もいる。

とはいえ、あまり気にしていない

「本格的な差別発言」を初めて体験したが、まああの程度なら受け流せる。実際に面と向かって言われていたらまた違うだろうけど。

外見での差別は、そりゃいい気持ちはしないけれど、性格とか人間性とかよく知られたうえで「あの人を連れてこないで」と言われるほうがよほどつらい。書いててすでに悲しくなってきた。

ドイツの名誉のために言っておくと、普通に観光として行った場合、こんな目にあうことはほぼないと思う。
どこにでも変な人はいるってことで、ね。

関連記事:

ドイツ,

Posted by Sara